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第371回 見識が広く、高い 〜 人生のゼミナール 〜

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 2023年12月24日 ブログ『楕円形の心』を長年 編集担当してくださっており、今年、新刊『教養を深め、時代を読む 〜 楕円形の心〜』(2023年8月31日発行、to be 出版)を製本して頂いたK氏 と 新刊の表紙(添付)を描いて頂いた娘様と、東久留米ジョナサンで面談した。 大変、有意義な充実した貴重なクリスマス会となった。  K氏がスタッフであった広報誌の編集後記を1冊にまとめた『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年発行:イーグレープ/発売:いのちのことば社)の【20周年記念の会食】ともなった。  12月25日早朝、『聴かせてケロ!!ケロッとカフェ』代表の原田詠子氏から【国立がん研究センターのホームページ「がん相談支援センター長にきく『人生に向き合う』ブックリスト」 に樋野興夫先生の本が掲載されてますね! 私にとっての小さなクリスマスプレゼントでした。】との心温まるメールを頂いた。 まさに、筆者にとって、『大きなクリスマスプレゼント』となった。  レイチェル・カーソン(1907-1964)の『沈黙の春(Silent Spring)』を翻訳された、 今は亡き南原実(1930-2013)先生ご夫妻と、毎年、wifeと一緒にお逢いして、夕食をしながら、親しい深い学びの時が与えられたものである。 『見識が広く、見識の高い』人物であり、まさに、筆者にとっては『未来に生きる君たちに』(南原実著)の貴重な得難い『人生の特別ゼミナール』の時間であった。 『沈黙の春』の最終章『べつの道』に記された、『私たちは、いまや分れ道にいる』、『どちらの道をとるか、きめなければならないのは私たちなのだ』という文章は、『教育の原点』にもなった。  新渡戸稲造(1862-1933)は、1932年8月 軽井沢夏期大学で 中学校教員のために トーマス・カーライル(1795-1881)の『サーター・リザータス』(衣装哲学)の5日間連続講義を行ったと、若き日に聞いたものである。『他人を 不愉快にしないようにして 自分が 世の中を 暮らすにはどうするか。 その遣り方が 礼だと思う』と語っている。 今年(2023年)も、残り7日である。

第370回 固定観念を覆す 〜 真理に気づく 〜

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 2023年12月21日、【樋野先生  クリスチャン新聞に下記、掲載されています。 https://xn--pckuay0l6a7c1910dfvzb.com/?p=43622 】とのメールが『いのちのことば社』の宮田真実子氏から届いた。 【書評:『病』の固定観念を覆し、日常の真理に気づく『がん病理学者が読む 聖書「ヨブ記」』評・平林知河先生(日本長老教会 菊名西教会牧師)】とある。 平林知河先生から【樋野先生のご著書が 多くの方々に読まれる一助になればと存じます。 主の祝福が、ご著書を通して、多くの方々に注がれますよう お祈りしています。】との心温まるメールを頂いた。 大いに感激した。  12月21日『新渡戸記念センター in 新渡戸記念中野総合病院』(中野区)に赴いた。 病院のロビーで医療従事者の患者対応の姿勢を拝見し、大いに感動した。 その後、東京女子大学(杉並区)での定例理事会に向かった。 唐澤真弓理事が東京女子大学の図書館に置かれていた新刊『新渡戸稲造 〜 壁を破る言葉 〜』(三笠書房)を持参された。 ただただ感謝である。  理事会終了後、『意見交換会』出席した(会場:吉祥寺エクセルホテル東急)。  同じテーブルのメンバーから【『昨日はありがとうございました。― ユニークなお話がたくさんでて、大変盛り上がりましたね。 とても楽しかったです。 いくつかのアイデアが実現することを願っています。』、『― 多方面にわたるお話を伺えて楽しいひとときでした。』、『昨日は素敵な時間をありがとうございました。困難な日々に、光を与えて頂きました。』などなどメールを頂いた。  女子教育に 大いなる理解を示した新渡戸稲造(1862-1933:東京女子大学 初代学長)は、河井道(1877-1953:恵泉女学園 創立者)、津田梅子(1864―1929: 女子英學塾 創立者)、安井てつ(1870-1945:東京女子大学 第2代学長)を 援護した。 来年(2024年)は 新渡戸稲造を敬愛した『南原繁(1889-1974) 没50周年 &  神谷美恵子(1914-1979) 生誕110周年』である。 東京女子大学の理事のメンバーで『市民公開シンポジウム』が企画される予感がする。

第369回 『不思議な助言者』 〜 真の執成者であり調和者 〜

 筆者は、2023年12月17日早朝 自宅から『壮大な雪の富士山』を眺めた。 心が大いに癒された。 wifeとCAJ(クリスチャン アカデミー イン ジャパン)のキャンパス内にあるKurume Bible Fellowship(KBF)に赴いた。 今回は、『内なる平和は 外的状況に左右されない』が心に残った。 まさに『不思議な助言者』(イザヤ書9節6節)である。  Wifeと昼食後、2008年にCAJでスタートした『東久留米がん哲学外来・カフェ』に出席した。 wifeは、お菓子のプレゼントを持参し、会場の準備をして、その後、アメリカ在住の娘達に逢うために羽田空港からUSAに向かった。  『東久留米がん哲学外来・カフェ』では、個人面談の機会も与えられ、貴重な時となった。 代表の小林真弓氏から『15周年記念誌』の進捗状況が述べられた。  その後、2007年から始めている『読書会』(イースト サイド カフェ & ダイニングに於いて)に出席した。【新渡戸稲造(1862-1933)『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三(1861-1930)『代表的日本人』 (岩波文庫、鈴木範久訳)】を交互に読み進めている。  今回の『読書会』の箇所は 新渡戸稲造著【『武士道』の『緒言』】で木戸良江(カピバラ)氏が音読された。 1905年の『緒言』でアメリカの教育者で『日本研究の草分け』と称されているWilliam Elliot Griffis(1843-1928)は、【『新渡戸博士は新日本の新の建設者である』 & 『博士は真の執成者であり調和者である』】と記述している。   その後、隣りのインド料理店ルチアで【森尚子(春風のようなゴリラ & カバ)夫妻、西田千鶴美(むつごろう)、末永佑仁(聞き上手な・セキセイインコ)夫妻、三国浩晃(とら 虎)氏、今度4月から佐賀から東京に転勤される西田千鶴美氏の甥 秋月隼人氏】と7名で夕食の時を持った。 12月6日に開催された【『屋形船の夜』の写真集】の作成について、話が盛り上がった。 完成が楽しみである。

第368回 ユニークで さり気なく語る 〜 意味をあらためて考える 〜

 2023年12月14日 武蔵境駅に向かいルーテル学院大学での講義『現代生命科学II』に赴いた。教科書『カラーで学べる病理学』を用いて、『総論』の『8章:代謝異常、9章:老化と老年病』を音読しながら進めた。 真摯な学生の姿勢には大いに感動した。 大変有意義な充実した時であった。 帰りに、武蔵境駅のイルミネーションを観て、心が癒された。  今年も残り少なくなった。 東久留米駅東口の『イースト サイド カフェ & ダイニング』で、wife達とクリスマス会の夕食の時を持った。 ここでは、毎月、『読書会』(2007年にスタート)も開催している。  2008年にスタートした『東久留米がん哲学外来・カフェ』は、CAJ(クリスチャンアカデミーインジャパン)で行なっている。【“がんの悩みを 心おきなく話したい”お茶を飲みながら、患者さん、ご家族、お友達、医療者が対話する場です。並行して、樋野興夫先生との個別面談を行っています。(無料・要予約)】と謳われている。 その後、『読書会』である。 【読書会のお知らせ:新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』(矢内原忠雄:1893-1961)訳と内村鑑三(1861-1930)『代表的日本人』 (岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めております。 リーダーは順天堂大学名誉教授・新渡戸稲造記念センター長の樋野興夫先生です。 樋野先生のユニークで わかりやすい解説と さり気なく語られるメッセージに励まされ、人生の生きる意味をあらためて考えるひとときになります。 どなたでもご参加いただけます。 みなさまの参加をお待ちしております。】と紹介されている。 ある意味では『人生の意義と目的の静思へ導くもの』と考える。 これが『読書会の原点』でもあろう!  12月17日の『読書会』の箇所は、新渡戸稲造著『武士道』の『緒言』である。 今回の『読書会』の音読担当は木戸良江氏である。 1905年の『緒言』でWilliam Elliot Griffis(1843-1928)は、新渡戸稲造の『武士道』を『把握、洞察、ならび視野の広さをもって 優雅にかつ力強く書き現した』と記述している。 

第367回 『医の倫理』 〜 『把握、洞察、視野の広さ、優雅、力強く』 〜

 2023年12月13日、病理医の筆者は、新渡戸稲造記念センター長を務める新渡戸記念中野総合病院の講習会『医の倫理』での講演を依頼された。 タイミング的には筆者の『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年発行)出版20周年記念でもある。 新渡戸記念中野総合病院では、新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』(矢内原忠雄:1893-1961)訳の読書会も定期的に開催されている。 まさに、『ひとり、静まる時をもちましょう』は、読書会の原点でもあろう。  『病理学』は、『形態』、『起源』、『進展』などを追求する学問分野である。当然 病理医だけのものでなく、一般社会の人々の為の学問でもある。 病理学者が『病気』 をどの様に考えるかは、とても大切なことである。 なぜなら『病気』に対する概念が 世界観、人生観、ひいては日常の決断や行動をも 時には決定するからである。『広々とした病理学=病理学には限りがないことをよく知っていて、新しいことにも自分の知らないことにも謙虚で、常に前に向かって努力しているイメージ』(菅野晴夫先生:1925-2016の言葉)である。  【1919年パリ講和会議が開催されている頃、『スペインかぜ』がフランスでも猛威をふるっていて、パンデミック(世界流行)で、感染者6億人、死者4,000万~5,000万人にも達したと推定されている】と、以前に聞いたものである。 そのとき、新渡戸稲造はパリにいて、その後、国際連盟事務次長に就任している。トーマス・カーライル(Thomas Carlyle、1795-1881)の影響を受けた新渡戸稲造は、『common sense(社会常識)を備えもった柔軟性のある人格者』と謳われている。 まさに『把握、洞察、視野の広さ、優雅、力強く=新渡戸稲造』である! 『医の倫理』 1)「学問的、科学的な責任」で、病気を診断・治療する→学者的な面 2)「人間的な責任」で、手をさしのべる→患者と温かい人間としての関係  まさに、『医の倫理』は、『潜在的な需要の発掘 & 問題の設定』の提示であろう! ある意味では『人生の意義と目的の静思へ導くもの』と考える。

第366回 壁を破る 〜 堂々とした風貌 〜

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 2023年12月9日 早稲田大学エクステンションセンター中野校での第6回講座【ジャンル 人間の探求:がんと生きる哲学 医師との対話を通して『がん』と生きる方法を考える】に赴いた。【テキスト】は『もしも突然、がんを告知されたとしたら。』(東洋経済新報社)を用い、『病気になっても、病人になってはいけない』の箇所を音読しながら進めた。 次回は、2024年4月20日から6回の講座で、【テキスト】は『新渡戸稲造 壁を破る言葉』(三笠書房)とのことである。 乞うご期待である。  夕方は、府中市の日華斎場での故大弥佳寿子様(享年60歳)葬儀通夜にwifeと参列した。 ご主人、2人の息子様の懸命な姿に感動した。 都内で『がん哲学外来・カフェ』を主催されている皆様、また 大弥佳寿子様の故郷の長野県から親族の方も参列されていた。 棺(ひつぎ)のなかの大弥佳寿子様を拝顔し、悲しみとともに、『堂々とした風貌』に、大いに心が癒された。  式場には、内村鑑三著『代表的日本人』(添付)と 新渡戸稲造著『武士道』(添付)と 筆者の『日めくり 人生を変える言葉の処方箋』(添付)が置かれていた。 大弥佳寿子様は、2007年から東久留米市で始めた読書会【内村鑑三著『代表的日本人』& 新渡戸稲造著『武士道』】に、自宅からご主人の運転で参加されていた。 大弥佳寿子様と また『天国で がん哲学外来・カフェ & 読書会』を開催したいものである。『懸け橋し:一筋の光』を実感する通夜となった。  韓国のソウルのミョンジ(Myongji)大学での『第2回 メディカルカフェ in ソウル』のチラシが送られてきた。 筆者は、10月31日 平田尚子先生の企画で『第1回 メディカルカフェ in ソウル:樋野興夫博士招待』に赴いた。 ミョンジ大学の教授が【『このカフェの開催により大学の発展することを望む。一般社会人に対する教育、研究が進んでいくようにメディカル・カフェの発展を望む』】と『開会の挨拶』をされたのが鮮明に蘇ってきた。 来年『1周年記念シンポジウム』を企画され、まずは、筆者の『日めくり 人生を変える 言葉の処方箋』の韓国語訳をされるとのことである。 ただただ感服である。  

第365回 『屋形船の夜』 〜 『小さな事に大きな愛を込めて』 〜

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2023年12月6日 高橋謙三氏が【『樋野先生たびの会』5周年記念『屋形船の夜』】を企画されwifeと参加した。 浅草の吾妻橋乗船場で乗船し、お台場・スカイツリーコースの2時間半の旅であった。 筆者は乗船する前に、墨田区役所の前の勝海舟の像を眺めた。  『屋形船の夜』には、88歳の老人も、また 西田千鶴美氏の親族の方が佐賀県から参加されていた。 大いに感動した。 船内で夕食後、船が停止して船上に上がり、隅田川から東京の夜の街を眺めた。  その後、中野綾子氏が【樋野動物園テーマソング『小さな事に大きな愛を込めて』(作詞:樋野興夫  作曲:中野綾子)】(下記)のテープが流された。 ただただ感服した。  (1) 自分の力が 人の役に立つと思う時は進んでやれ ―― (2) 愛がなければ全ては無意味 協調協力こそが力なり 存在自体に価値がある ただ横にいるだけで 必ずだれかの役に立っている ―― 小さな事に大きな愛を込めて 人生の目的は品性の完成 カラオケ大会では、筆者は、杉良太郎の『すきま風』とフランク永井の『おまえに』を森尚子氏の配慮で歌う機会が与えられた。 拝聴された参加者の方が涙を流されていた。 本当に涙無くして語れない!  そして石原裕次郎のデュエット曲である『銀座の恋の物語』を 春日井いつ子氏とのジュエットで熱唱した。 今回の『屋形船の夜』は、『忘れ得ぬ人生の良き想い出』となった。

第364回 与えられた『個性』を引き出す 〜 柔軟性のある人格者の育成 〜

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 2023年12月2日 東中野区民活動センターでの『中野で地域の医療や介護、福祉のつながりを考える会 講演 & トークセッション』(主催:日本地域医療連携システム学会 中野区がん哲学連絡会 後援:中野区社会福祉協議会 中野区医師会 一般社団法人がん哲学外来  協力:東中野区民活動センター中野区友愛クラブ連合会   *中野区社会福祉協議会の助成事業)に出席した。 筆者は、『日本地域医療連携システム学会』理事長として、特別講演『居場所 ~ 真心に触れる ~』の機会が与えられた。 大変有意義な充実した貴重な会であった。  【地域医療分野の総合的な連携を推進し、特に在宅医療ネットワークを構築・整備することを中心とした事業を行います。 医師や看護師・コメディカルの情報共有の場として積極的に活動し、より強固なチーム医療を提供することを目的としています。 そのために国内外問わず、関連学会や地域医療推進事業団体と積極的な交流を目指します。 より良い医療・介護を提供するために教育活動を行い、いかに効率よくかつ安全に遂行できるか、研究、調査を行う場となるよう取り組んでいきます。】と謳われている。 内村鑑三(1861-1930)の『プロの為さざること5箇条』が、鮮明に甦る今日この頃である。 1) 『プロは人をその弱きに乗じて苦しめず』 2) 『プロは人に悪意を帰せず』 3) 『プロは人の劣情に訴えて事を為さず』 4) 『プロは友人の秘密を公にせず』 5) 『プロは人と利を争わず』 『病気であっても、病人ではない』&『病気も、単なる個性である』は、人間、一人一人に、与えられた『個性』を引き出し、『人生に 期待するのではなく、人生から 期待されている存在である』(新渡戸稲造;1862-1933)ことへの、学びの時であろう! 『common sense(社会常識)を備えもった柔軟性のある人格者の育成』が、『日本地域医療連携システム学会の理念』ではなかろうか!