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6月, 2019の投稿を表示しています

第97回「途中下車 名古屋駅カフェ」〜「人生いばらの道 されど日々が宴会」の実践 〜

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  「途中下車 名古屋駅カフェ」に参加した。駅内のレストランでのランチ会で、大いに盛り上がった。「樋野先生には、ご多忙の中、時間を頂戴致しまして 本当に 有意義な時間を過ごせた事、ありがとうございました。-- お話しを聴き、感銘を受けて 先生の書かれた著書を手に取ったしだいです。-- がん哲学外来メディカルカフェを三重県でも行いたいと思い立ちました。」、 「救われ励まされています。そんな樋野先生のお話を 隣でお聴かせいただき 岩倉の教会にまで 追っかけして私はとっても しあわせです!またまた救われました。」 などなど、本当に心温まるコメントを頂いた。ハワイでの「がん哲学外来・カフェ」開催の予感もした。まさに、「人生いばらの道 されど日々が宴会」の実践であった。   昼食後、愛知県岩倉市での講演「2019年福祉の集いの   がんと告げられたとき」に赴いた(下記)。『 【壁を乗り越えて】「1人で抱え込まないで」小2で脳腫瘍になった高校生   広がる「思いやりの輪」(中京テレビNEWS) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190625-00010004-sp_ctv-soci 今日、Yahoo!ニュースに載っていました ★ 』との連絡を頂いた。驚きである。 大いに感動した。 まさに、「病気であっても、病人ではない」&「病気も、単なる個性である」社会構築に向けての純真なる高校生のメッセージである。  

第96回 『われ21世紀の新渡戸とならん』〜 新渡戸稲造記念センター長に就任 〜

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 日米協会で講演『樋野 興夫 順天堂大学 名誉教授 講演会 ~ 寄り添う・「がん哲学外来」 21 世紀への懸け橋 ~』に招待された(丸の内トラストタワー本館に於いて)。プログラムには、『順天堂大学名誉教授・新渡戸稲造記念センター長である 樋野興夫先生をお招きします。樋野先生は、長年に渡り 癌治療に携わられると共に 新渡戸稲造や内村鑑三などを研究、医療現場と患者の隙間を埋める心構えを説く「がん哲学外来」を確立され、欧米でも 数多くの発表をされています。 また今月から「がん哲学外来」を取上げたドキュメンタリー映画「がんと生きる 言葉の処方箋」が劇場公開されています。本講演では、医療現場や教育、欧米との交流を通じて得られたご経験を踏まえ、医療に於ける 日米比較文化論、日本の医療の抱える課題、欧米にも誇るべきアプローチ等を ご紹介頂いた上で、後半は Q&A の時間を設けます。誰も癌に罹らない保証はありません。この機会に是非ご参加ください。』と、紹介されていた。大変、格調高い多くの質問もあり、貴重な大変有意義な時であった。  講演では、「真の国際人:新渡戸稲造」の 「判断力」、「人柄」、「仕事ぶり」 についても語った。英語の同時通訳もされていた。年内に新刊『楕円形のこころ 〜 がん哲学エッセンス 〜』、『種を蒔く人になりなさい』が、英訳される予感する。新訂版『われ 21 世紀の新渡戸とならん』は、今年 4 月に英訳『 I Want to Be the 21 st Century Inazo Nitobe 』にされた。  また、筆者の大学の定年退職に併せ、新渡戸稲造が、 1932 年 初代理事長を務めた病院(新渡戸記念中野総合病院)で「新渡戸稲造記念センター」(筆者は、センター長に就任)が、設立された。 新渡戸稲造記念センター   | 病院紹介 | 東京医療生活協同組合 新渡戸記念 ... 新渡戸稲造記念センター では「がん哲学外来」を実施しております。 新渡戸稲造記念センター ニュースレター | 病院紹介 | 東京医療生活協同 ...   新渡戸稲造記念センター ニュースレターをアップしました。 と、 HP には紹介されている。驚きである、歴史的快挙では、なかろうか!

第95回 「ひたむきに前のものに向かって」〜 矢内原忠雄に学ぶ 〜

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 福岡ホスピスの会   公開講座「病気であっても   病人ではない」(カトリック福岡 黙想の家 に於いて)に招待された(下記)。 講座開始の前に、『福岡ホスピスの会 がん哲学外来「ぬくみカフェ」』代表の 柴田須磨子 氏と、 「黙想の家」の周囲を探索した。 静思の時であった。講座は、多数の参加があり、質問もあり大変有意義な時であった。 講座にも、参加されていた 「みどりの杜病院 院長」原口勝先生 が、福岡空港まで送って頂いた。本当に感謝である。 原口先生は、 大会長 として 、来年 の   第 3 回  日本   Medical Village 学会 を 福岡で、開催される予定 である。大変楽しみである。 菅野直基  先生( 新宿福興教会 牧師)の企画の 講演会「種を蒔く 〜 がん哲学外来 〜」(日本福音リーテル東京教会に於いて)に赴いた(下記)。核心的な講演会となった。  「東京医療生活協同組合 新渡戸記念中野総合病院   がん哲学外来」(新渡戸稲造記念センター   に於いて)での「がん哲学外来」を終え、第 32 回 「がん哲学外来   矢内原忠雄 記念 本郷通りカフェ 」 (ゆい訪問看護ステーション   に於いて)に赴いた。大いに盛り上がった。元東大総長の矢内原忠雄( 1893-1961) の講演記録が鮮明に蘇ってきた。「私が どういうばあいにも 恥じることなく、いつものように 今も大胆に語って、生きるにしても、死ぬにしても、―」(ピリピ   1章2 0 節)、「ただ、この一事に励んでいます。すなわち、うしろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進み、―」(ピリピ 3章1 3 節)。

第94回 「母の後世への最大遺物」〜 2019年6月3日 96歳で天寿を全う 〜

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    筆者の母(樋野壽子)が、6月3日午前   5時3 5 分、   島根県   出雲市大社町 鵜峠の自宅に於いて、96歳(1 923 年2月2 0 日   〜  2019年6月3日 )で、姉に介護され安らかに大往生した。筆者は、 wife と子供らと、帰郷し、広島の姉家族と6月4日通夜、6月5日葬儀に臨んだ。近隣から多数の参列者であった。葬儀では、筆者は、喪主として、「天寿を全うし、地上の長い旅路を歩み、様々の責任を全うし、召された母に深い敬意を払います」と挨拶をした。今年の5月の連休には、父の7回忌で帰郷した(冒頭)。これが、母との今生の別れとなった。   筆者の故郷は無医村であり、幼年期、熱を出しては母に背負われて、峠のトンネルを通って、隣の村(鷺浦)の診療所に行った体験が、今でも脳裏に焼き付いている。筆者は、人生3歳にして医者になろうと思ったようである。   筆者の伯父は、第二次世界大戦で、特攻で戦死した。水戸航空隊へ面会に行った祖父、伊丹飛行場へ不時着し、伯父と母との今生の別れ、そして空を3回旋回して旅立つ姿。しかし、飛行機の故障で、鹿児島に不時着陸し、そこに、面会に行った祖父との今生の別れを、幼い時から、母に毎日のように   聴いて育った。 また、 実家の裏庭に羽が傷ついた 鳶 が降り立ち、母は その 鳶 に餌を与え育てた。傷が治り、空に旅立った 鳶 が、一年後、再び現れ、裏庭の上空を旋回し、一羽を裏庭に落とし、飛び去っていった。母に対する恩返しである。これは、忘れ得ぬ若き日の実話である。まさに「母の後世への最大遺物」である 。

第93回  忘れ得ぬ 想い出となる北陸街道の旅 〜 福井→小松→金沢 〜

 「浅井三姉妹記念 がん哲学外来」(福井県済生会病院に於いて)に赴いた。思えば 本外来は、2011年NHK大河どドラマ『江 〜 姫たちの戦国 〜』の時期に開設された。4組:1組目(市)、2組目(茶々)、3組目(初)、4組目(江)の面談を行った。終了後は、スタッフの皆様と昼食の時を持った。大変有意義な時であった。そして、筆者は、福井駅から、北陸本線で、小松駅に 向かった。  「NPO法人 いのちにやさしい まちづくり ぽぽぽねっと」(代表:榊原千秋 氏)主催の講演会『第27回 いのちの学校 がんと暮らす人のために 心の処方箋』の機会が与えられた。  『がん患者さん、ご家族、サバイバーの方、NPOの会員さん、ややのいえのスタッフ、市民病院の緩和ケアの看護師さん、医療保健従事者の方々、そして嬉しかったのが 金沢大学で聞き書きサークル「星ことば」OBのメンバーが来てくださったことでした。彼女たちは、なんと 樋野先生の故郷の鵜鷺を訪れて お世話になったメンバーでした。先生のいわれるところの「教育とは すべてのものを忘れたあとに 残るものをいう」という言葉が思い起こされました。昨日は、重度心身障がい や 医療的ケアが必要な子供さんをもった おかあさんたちと 立ち上げている「レッツぴあふれんど」にも ご一緒していただきありがとうございました。 ややのいえのスタッフは、「ややのいえの人は みんな チャウチャウ犬だね」と言っていただき 喜んでいました!(笑)。』、  『「1日1時間考える時間を持つ」、「いま求められているのは、困っている人と一緒に困ってくれる人の存在である」なんとこれは「いぬのおまわりさん!」、厳しい境遇に置かれたとき「自分でコントロールできないことは無頓着になったほうがいい」、がんになった友人と接するときどうしたらいいか?「人間は何を言ったかではなく、誰が言ったかである。風貌が大事。その人の尊厳に触れること」、たくさん背中を押していただきました!』 と心温まるコメントを頂いた。  その後、金沢医科大学産科婦人科学講座 主任教授 笹川 寿之 先生の主催『2019年度医学部学生特別講義:第4学年「がん哲学について」』の講義の機会が与えられた。今回は、福井→小松→金沢と、忘れ得ぬ 想い出となる北陸街道の旅であった。帰京中の新幹線の