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第244回 人生究極の目的 〜 to be(在り方)・ブレない 〜

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 2022年3月29日、1964年に設立された 三重県の全寮制の「愛農学園農業高等学校」での職員研修の講演会に赴いた。  「ひばりが丘駅 〜(西武池袋線)〜 池袋駅 〜(丸の内線)〜 東京駅 〜(新幹線)〜 名古屋駅 〜(近鉄名古屋線)〜 伊勢中川駅 〜(近鉄大阪線)〜青山町駅」と往復約10時間の旅の一日であった。 近鉄大阪線の電車の窓から、東青山の広大な公園『四季のさと』の風景を鑑賞し 心が癒された。 プログラムは、下記の如くであった。 講演・質疑応答 13:00~15:00 演題:「to be」〜 ブレない人物 〜 15:00~15:15 自己のto be(在り方)・ブレない部分と それが愛農高校の教育活動でどのように生かされているかを「考える」 15:15~16:00 自己のto be(在り方)・ブレない部分と それが愛農高校の教育活動でどのように生かされているかを「共有する」  多数の質問が寄せられ、大いに感激した。 驚いたことに、筆者が理事長を務める恵泉女学園の卒業生が、今年、教職員として就職され参加されていた。 愛農学園農業高等学校は、1954年小谷純一 氏が自宅で愛農塾を開かれたのが起点であり、文部省の特色教育モデル事業校の指定を受け、2003年 留学生の受け入れも 開始されているようである。 「1年生で農業の基礎を学び、2年進級前に6部門から専門を決める。 選択肢は作物、野菜、果樹、酪農、養鶏、養豚である。 鶏は約1500羽、豚は約100頭を飼育している。」とのことである。 『建学の精神』には、 『― 良心は麻痺し、土を離れた生命は枯死する。― 「自分を愛するように あなたの隣人を愛しなさい」―  一日一日の生活の中に実践することが 人生究極の目的である。― 」 とある。 感動した。 今回の【愛農学園農業高等学校への旅】は、本当に、大変有意義な貴重な時となった。

第243回 『新渡戸稲造セミナーハウス』設立〜『冗談を本気で実現する心温まる器』〜

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  2022年3月20日、21日 雪の万座での『樋野先生お誕生日お祝い会 & 新渡戸稲造(1862-1933)生誕160周年記念祭』(万座温泉 日進舘に於いて)にwifeと赴いた。   企画された市村雅昭 氏の「心温まる器」には、ただただ感謝である。 21日午前中は、筆者は基調講演『がん哲学 〜 対話のための素養 〜』の機会が与えられた。 谷口稔 先生(恵泉女学園大学客員教授)の特別講演『新渡戸稲造 先生に学ぶもの』は、大いに勉強になった。 「新渡戸稲造の多岐にわたる分野」を紹介された。 新渡戸稲造の格言『With malice toward none, With charity for all「誰に対しても悪意を抱かず、すべての人に慈愛の心を持って」』(第16代アメリカ合衆国大統領 リンカーン:1809-1865) は、まさに、「現代にも生きる名言」である。 学びの日々である。  午後のシンポジウムは、『新渡戸稲造セミナーハウス』設立記念日 &『軽井沢 〜 万座温泉メディカル・ビレッジ街道』構想で大いに盛り上がった。 谷口稔 先生から ご著書『新渡戸稲造 〜 人格論と社会論 〜』を頂いた。 帰りの新幹線で拝読した。 早速、「万座温泉で樋野先生とご一緒でき、光栄です。 万座には初めて参りました。とてもいい温泉だと思いました。 樋野先生のご著書『聖書とがん』を購入しました。 人生の主導権をがんに渡さないという言葉が印象的でした。 『OKIちゃん 言葉の旅』をいただき、感謝しています。 聖書の言葉を英語で表現する時に役立ちます。 私は、1年間だけ、ロンドンにいたことがあります。 今回は、私にとってよき思い出になりました。」との励ましメールを頂いた。 また 『OKIちゃん 言葉の旅』(日本語&英語)を制作された猪口由紀子 氏からは、絵葉書が送られて来た。  大いに感動した。 今回は、『冗談を本気で実現する忘れ得ぬ「春分の日」』となった。  新渡戸稲造は1905年から軽井沢に別荘を設けてメリー夫人と避暑生活をし、1918年に開講した軽井沢夏季大学の初代学長を務めている。 今年(2022年)は、新渡戸稲造が国際連盟知的協力委員会(後のユネスコ)を設立(1922年)して100周年でもある。 今夏には、今回、参加されていた軽井沢の宮澤豊 牧師が、軽井沢

第242回 ドキュメンタリー映画「新渡戸稲造 生誕160年記念」〜 想像力を刺激する 〜

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 2022年3月12日、筆者は『第50回がん哲学外来メデイカル・カフェin荻窪』での特別講演『がん細胞から学んだ生き方」〜「はっとけ気にするな」のがん哲学 〜」』(荻窪栄光教会に於いて)に赴いた。  「一つのからだには多くの器官があって、すべての器官が同じ働きはしないのと同じように、大ぜいいる私たちも、――、ひとりひとり互いに器官なのです。」(ローマ12章4〜5節)をさりげなく語った。 早速、「今日は、ありがとうございました。杉並区の広報をみて、初参加の方が多数参加されてました。 がん哲学外来をもっと知るにはと話されましたので、樋野先生の36冊の著書をおすすめしました。」との心温まる励ましのメールを頂いた。  2022年3月13日「今秋、軽井沢夏季学校で、新渡戸稲造生誕160周年を記念して、是非、シンポジウムの企画をお願いして下さい」との依頼を受けた。 大いに感激した。 実現したら歴史的快挙となろう。 新渡戸稲造(1862年9月1日〜1933年10月15日)は、1905年から軽井沢にメリー夫人と訪れ別荘を設けて避暑生活をしている。 そして、1918年に開講した軽井沢夏季学校の初代学長を務めている。 「明治初期は人口わずか500人だった信州の寒村が日本でも有数なリゾートになった理由がここにある」とも言われている。 まさに、軽井沢には『想像力を刺激するものが数限りなくある』のであろう。 思えば、筆者は、2017年7月17日(祝日)、軽井沢で講演『21世紀の軽井沢夏季がん哲学学校 〜内村鑑三と新渡戸稲造の楕円形の精神〜』の機会が与えられた。  今年(2022年)は、新渡戸稲造が国際連盟知的協力委員会(後のユネスコ)を設立(1922年)して100周年でもある。ドキュメンタリー映画「新渡戸稲造生誕160年記念作品」が企画されるようである。 企画書には筆者のことが、【若いころより、新渡戸稲造の思想に共感し、新渡戸の哲学を顕彰する活動を繰り広げている。ドキュメンタリー映画『がんと生きる言葉の処方箋』では、出演、監修を手掛け異例のヒット作品に貢献した。 著書多数、中でも『われ21世紀の新渡戸稲造とならん』がある。】と紹介されているようである。 まさに、「冗談を本気で実現する胆力」の実践であろう! ただただ感服した。

第241回 時にかなって 〜 先人たちの「一筋の光」〜

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 2022年3月7日は、筆者の誕生日であった。 絵葉書が送られてきた。  大いに感動した。 多数のメッセージも頂いた。「先生には色々とお世話になっております。 まだまだ、修行半ばですが、今後とも宜しくお願いします。」、「コロナの影響で 活動がままならない日々ですが、このような時代の変わり目こそ、―― 先生の更なるご活躍が時代の要請ではないかと思います。」、「いつも温かくご指導くださり お礼と感謝を申し上げます。」、「先生の時にかなって 美しいお働きがますます多くの方に届きますように。」、「国内も国外もガラッと状況が変わってくる中で、苦難の時代に生き抜いた先人たちの教えを、私たちにもわかりやすく、これからも伝えてください。」、「先生のファンの多さに感銘しています。」などなど、涙無くして語れない!  また、「ご自宅でお生まれになったのかと想像しています。」、「先生をこの世に送り出してくださったご両親と、ご先祖様に感謝いたします。」、『津田梅子(1864-1929)・河井道(1877-1953)・安井てつ(1870-1945)らと新渡戸稲造(1862-1933)の関り、そして「21世紀の新渡戸稲造」樋野興夫先生の不思議な関りあり!』、「今の学生は歴史を知らないですね。 まず、先人について知ることを教えなくてはいけないと思っています。」、『恵泉の創立者 河井道についての本を卒業生の私は恥ずかしながら今頃 本棚を探しております。 先日も本屋さんで偶然、「らんたん」の文字に目が止まり手に取れば 著者は卒業生で思わず 買い求めました。』、「樋野先生が理事長をなさっている事で、卒業して何10年経った今、恵泉と河井先生を近くに感じる感覚を頂いています。」との励ましのメーセージも頂いた。  2022年3月8日、南原繁(1889-1974)が30歳の時(1919年)設立した富山県立小杉高校の卒業生との面談の機会が与えられた。 一見「理解不能モード」である複雑な現代社会・混沌の中での「一筋の光」を感ずる日々である。 クラーク(1826-1886)精神が「内村鑑三(1861-1930) & 新渡戸稲造」へと導かれ、そして「南原繁 & 矢内原忠雄(1893-1961)」と繋がった。 「人生邂逅」の「非連続性の連続性」であった。 筆者は現在『南原繁研究会』の第3代目代表を仰せつか

第240回 「新渡戸稲造イズム」〜 歴史を通して、現実の中に理念を問う「具眼の士」〜

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 2022年2月27日午後、東久留米市(東久留米市スペース105に於いて)での、『がん哲学外来・カフェ』と『読書会』に出席した。 今回の『読書会』の箇所は、新渡戸稲造『武士道』(矢内原忠雄 訳;岩波書店)の第7章「誠」であった。 最初の1行は「信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である。」と訳されている。 まさに、時代を超えて生きる「言葉の処方箋」である。 筆者は、2007年から新渡戸稲造『武士道』と内村鑑三『代表的日本人』(鈴木範久 訳;岩波文庫)の『読書会』を、2008年から『がん哲学外来・カフェ』を毎月実施している。 今年は丁度『読書会』15周年である。 それぞれ何巡目であろうか! 何回読んでもその時々において、新鮮な学びが与えられている。 『読書会』15周年記念シンポジウムが企画される予感がする。  2022年3月1日、昭和女子大学(東京都世田谷区)に赴いた。「昭和女子大学は、詩人である人見圓吉がトルストイの思想をもとに1920年に創立しました。人間文化学部などの6学部から成り、大学院は男女共学で2研究科があります。」と紹介されている。 理事長・総長の坂東眞理子 先生との面談後、キャンパスを案内して頂いた。 「こども園、小学校、中学校、高等学校、大学、ブリティシュ・スクール、テンプル大学日本校」もあり、キャンパスには、0歳の子供から、多国籍の生徒も多数居られ、大いに感激した。  坂東眞理子 先生は、ベストセラー『女性の品格』(2006年発行;PHP新書)でも知られている。 同席された小島 明 氏(政策研究大学院大学医学理事・客員教授)から『コロナ禍で変わる地政学』(2022年発行;国際経済連携推進センター編)を頂いた。 また、山本史郎 先生(国際学部英語コミュニケーション学科特命教授)からは、対訳『武士道』(2021年発行;朝日新書)を謹呈された。  今回は、「新渡戸稲造イズムの3カ条」の確認の時ともなった。 (1)世界の動向を見極めつつ歴史を通して今を見ていく (2)「理念を持って現実に向かい、現実の中に理念」を問う人材の育成 (3)複眼の思考を持ち、視野狭窄にならず、教養を深め、時代を読む「具眼の士」の種蒔き