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第83回「定年退職記念講演会・祝賀会」 〜 能力、人柄、人脈 〜

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「定年退職記念講演会・祝賀会」に wifeと赴いた(東京ガーデンパレスに於いて)。企画して頂いた「病理・腫瘍学の教室員」の皆様には、ただただ感謝である。アナウンサーの司会のもと、講演会の座長は、中川原 章先生(公益財団法人 佐賀国際重粒子線がん治療財団 理事長、佐賀県医療顧問)に務めて頂いた。中川原先生は、筆者がアメリカの Philadelphia の Fox Chase Cancer Center 時代に学んだ Knudson博士の奧様で、Philadelphia大学で 小児科医であったAnna Meadows 博士の下に留学されていたので、約30年来の友人である。
 筆者は、講演で、癌研の病理部時代の恩師で、Knudson博士の下に、留学を導いて下さった 菅野晴夫先生、Knudson博士との想い出、菅野先生の師である吉田富三、昨年、「日本癌学会 長與又郎賞」を頂いた、日本の病理学の父:長與又郎について述べた。また、順天堂大学での、「アスベスト・中皮腫」外来(2005年)、「がん哲学外来」(2008年)の開設の経緯と、それによる「朝日がん大賞」受賞、さらに、それに至った「勝海舟・新島襄・内村鑑三・新渡戸稲造・南原繁・矢内原忠雄との人生の邂逅」に触れた。定年退職後の筆者の夢は、「勝海舟・新島襄・内村鑑三・新渡戸稲造・南原繁・矢内原忠雄・吉田富三・菅野晴夫・Knudson・樋野興夫」と10人で、「天国で がん哲学外来」の開催であることを語った。会場は、満席であった。本当に 「人生の 忘れ得ぬ 想い出」となった。
 「祝賀会」は、挨拶:新井 一 先生 (順天堂大学・学長)、乾杯:武藤 徹一郎先生(東京大学医学部名誉教授、公益財団法人 がん研究会 業務執行理事・メディカルディレクター・名誉院長)、祝辞は宗雪 雅幸 先生(恵泉女学園理事長)、AMED糖鎖創薬研究で お世話になっている 入村 達郎 先生、「21世紀の知的協力委員会」を 一緒に立ち上げた島田 義也 先生(国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構・理事)、日本病理学会の理事を 長年一緒に務め、日本病理学会 会長を共に歴任した 岡田 保典 先生に語って頂いた。「昨日は 講演会と退職記念会に出席させていただき、ありがとうございました。心温まる よき時を 過ごさせていただきました。樋野先生の能力、お人柄と 人脈の広さを…

第82回 「童心に返って、否、心新たに」〜 縦 と 横 〜

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今週(2019年)の3月11日、福島県立医大での「吉田富三記念 福島がん哲学外来」に赴いた(福島県立医科大学附属病院 みらい棟2階  臨床腫瘍センター がん相談支援センター に於いて)。「吉田富三記念 福島がん哲学外来」(2009年開始)は、今年が、10周年である。新幹線の中で、8年前、『2011年3月11日に発生した東日本大震災「東北地方太平洋沖地震による災害およびこれに伴う福島第一原子力発電所事故による災害」』で、新幹線が運休し、2011年3月のみ「吉田富三記念 福島がん哲学外来」に、行けなかったことが、鮮明に甦った。今年6月22日には、「吉田富三記念 福島がん哲学外来10周年記念 市民公開講演会」が企画されている(福島県立図書館に於いて)。筆者は、講演『がん哲学外来開設10年を振り返って』を依頼されている。座談会では、『これからの 福島県のがん患者との向き合い 〜 がん教育について〜』が、予定されている。

 筆者が理事長を務める日本結節性硬化症学会理事会(順天堂大学に於いて)の後、座談会『結節性硬化症を考える 〜 診断・治療の最前線 〜』(ステーションコンファレンス東京に於いて)であった。筆者は、結節性硬化症(TSC)の「診断基準」・「定義・概念」・「重症度分類」・「遺伝子診断」について触れた。

 第57回「がん哲学外来 淀橋カフェメディカル・カフェ@よどばし」に出席した。
 「最近は 樋野先生も大好きな『365日の紙飛行機』をオープニングでよく歌っていましたが、今回は『糸』を皆さんで大熱唱。」と紹介された。『弱いけど、糸が縫い合わされるときに、布ができ、服ができ、人を温めることができる・・・。人が結ばれるときに すごいことができる。「縦はあなた。横は私。」』。筆者は、新渡戸稲造の「内村鑑三は縦の門、自分は横の門」が思い出された。終わりには『いぬのおまわりさん』を大合唱であった。「童心に返って、否、心新たに皆で熱唱しました!」、「解決しなくても、一緒に居て悩んでくれる存在がありがたい」、「『いぬのおまわりさん』の現在的意味は? 困っている人と、一緒に困ってくれる人。」、『「あ~しなさい、こ~しなさい」は、余計なお節介。』、「解決しなくても、一緒にそばに居る。」などなどが、綴られていた。6月30日は、5周年記念会とのことである。継続の大切さが、身に浸みる。


第81回 出版記念講演会 〜 悩みや苦しみ、病気を超えて 種を蒔く人生へと導く 〜

3月4日は、次世代細胞・免疫治療学講座/ 順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床研究・治験センター/ 順天堂大学大学院医学研究科 共催公開講演会「がんの近赤外光線免疫療法(光免疫療法)」(小林久隆先生:米国のNCI,NIH)と、その後、順天堂大学大学院医学研究科基礎研究医養成活性化プログラム(「福島・関東病理・法医連携プログラム『つなぐ』」)主催「人工知能(AI)ホスピタルと医療AI最前線」(佐々木毅先生:東京大学大学院医学系研究科)に参加した。筆者は、「人工知能(AI)ホスピタルと医療AI最前線」講演会の、司会を仰せつかった。AI時代になっても、病理医の存在の重要性を、改めて、実感した。謙虚に、日新月歩の医療の最前線を学ぶことは、「純度の高い専門性と社会的包容力」の維持にとって必要不可欠であろう。本当に、日々勉強である。

 3月6日夜、ラジオNIKKEI「大人のラヂオがん哲学学校」に赴いた。幼稚園児とその母親、小学生とその母親、患者・家族と、多様な人々がスタジオ入りされ、大変、盛り上がり、貴重な、一時であった。筆者は、「いぬのおまわりさん」、「サザエさん」、「ドラえもん」について、さりげなく触れた。共通項は、「種を蒔く人〜 困っている人と、一緒に困ってくれる人〜」であると語った。参加者の皆様と、スタジオでケーキを食べながら、筆者の誕生日の前夜も祝って下さった。まさに、「温かく迎入れる」であり、涙無くして語れない!
 人生邂逅3大法則の 一つである『「良き友」= 外心』の存在には、何時の年齢でも、慰められ、勇気づけられることを痛感するである。

 3月7日、2018年度 AMED糖鎖創薬事業分担課題[5]会議(順天堂大学に於いて)に出席した。筆者は、公害病でもある難治性の『アスベスト・中皮腫』の早期診断・新規治療薬開発で、本事業に、参画する機会を与えられている。その夜は、新刊『種を蒔く人に なりなさい』(いのちのことば社)出版記念講演会 (OCCに於いて)に赴いた。この日は、筆者の誕生日でもあり、wifeも出席し、誕生日記念講演会ともなった。出版社の心使いには、感謝であり、大変嬉しかった。『「種を蒔く」豊かな人生を 送るための秘訣を お聞きします。悩みや苦しみ、病気を超えて種を蒔く人生へと導く。』とチラシには、大胆に紹介されていた。

第80回 「誠実な感謝」〜「冗談を本気でする」〜

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第33回 日本がん看護学会学術集会での特別講演『その人らしさを支える医療“がん哲学外来”に学ぶ』(福岡サンパレスに於いて)に出席した。早速、「本日は 素晴らしいご講演を 誠にありがとうございました。——学び多い福岡となりました。ゆったりと 落ちついたお話のしかたとは対照的に、背筋をピンと伸ばして早足で さっそうと歩かれる先生のお姿が 印象に残ります。——ほっとけ気にするな、という有難いお言葉を 肝に命じて使命を 全うしてまいりたいと思います。」等々、大変勇気付けられる、温かいコメントを頂いた。
 東京土建国民健康保健組合での、特別講演『「アスベスト・中皮腫外来」から「がん哲学外来」へ 展開 〜 時代の後押し 〜』に赴いた。「特別講演 ありがとうございました。先生のお話に 自然に涙を流している職員もいました。私も臨床、研究、教育という学問的なこと、人間として どうあるべきかや 言葉の力を、あらためて考え感じることができました。」、「今日はお忙しいところ、がん哲学外来10周年記念講演を行っていただきまして、どうもありがとうございました。アスベスト・中皮腫の流れからなぜ「がん哲学外来」が必要なのかが、役員の方たちに 知ってもらう機会ができたのが嬉しいです。——アスベスト・中皮腫に取り組む意義を あらためて確認することができて 良かったです。——とても良かったと健康増進課でも話に出ていました。また先生に講演などお願いする機会がありましたら、よろしくお願いいたします。」と、本当に、心優しいコメントを頂いた。「誠実な感謝」を体験する日々である。
 ドキュメンタリー映画『がんと生きる言葉の処方箋』が、今年の5月3日〜5月9日、『新宿武蔵野館』で公開されるとのことである。また、ショートクルーズ (横浜〜釜山〜長崎〜横浜) 6日間(2019年10月2日~10月7日)が、企画されるとのことである。 ダイヤモンド・プリンセス船内にて『がんと生きる 言葉の処方箋』の上演の予感もする。「冗談を本気でする」時代的到来ではなかろうか!
 まさに「礼儀に反することをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人のした悪を思わず、不正を喜ばずに真理を喜びます。」(コリント1 13章5、6節)である。


第79回   賢明な胆力 〜 不思議な出会いの連続 〜

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この度、東京土建国民健康保健組合から、講演『「アスベスト・中皮腫外来」から「がん哲学外来」へ 展開 〜 時代の後押し 〜』を依頼された(下記)。
思えば、筆者は、2005年、クボタショックの年、順天堂医院で、「アスベスト・中皮腫 外来」開設する機会が与えられた。毎日新聞、読売新聞、朝日新聞 etc にも大きく記事が報道されたことを記憶している。「アスベスト・中皮腫外来 推進委員会」も立ち上がり、筆者は委員長を仰せつかっている。「アスベスト・中皮腫外来」は、 2005年8月〜2018年12月の時点で、初診数 1339人、再診数 5319人、 合計  6655人の受診である。順天堂大学の「賢明な胆力」によろう。
 先日の市民公開シンポジウム『アスベスト・中皮腫外来の歩み since 2005』の冊子『日本発のアスベスト・中皮腫外来の15年の歩み & 環境がん・公害病 難治性中皮腫の 新規治療法開発を目指して!(仮)』が出版されることが、昨日決定された。 歴史的記念誌になろう! 先日の日米がん会議での、筆者の発表は、「Environmental pollution related disease and biomarker development for screening and early diagnosis of asbestos-related mesothelioma」
であった。
 新渡戸稲造は、国際連盟事務次長時代に、「知的協力委員会」を構成し、知的対話を行った。後のユネスコである。そのメンバー中には、当時の最高の頭脳を代表するアインシュタイン、キュリー夫人もいたことは特記すべきことである。今こそ国際貢献として、「21世紀の知的協力委員会」の再興の時ではなかろうか。地球規模での「アスベスト・中皮腫」の予防・早期発見・治療法の開発は、「21世紀の知的協力委員会」の大きな務めの1つではなかろうか!
 筆者は、10年以上前のある新聞記事で、『「変わり者」でなく「変わり種」』と、紹介されたことがある。「変わり種」は「からし種」の如くとのことである。今年の3月7日の誕生日に、『種を蒔く人になりなさい』(いのちのことば社)が、発行されることになった。本当に人生は不思議な出会いの連続である。

第78回 走馬燈のように甦る 〜 種を蒔く〜

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第11回日米癌合同会議(2019年2月8日~2月12日;ウェスティン・マウイ、ハワイ)に出席した。今回の世話人は、中釜 斉 先生(国立がん研究センター)と José Baselga 博士(Memorial Sloan Kettering Cancer Center, USA)であった。本会議は、3年に一度、日本癌学会とアメリカ癌学会の共催により開催されるものである。今回のテーマは、“Breakthroughs inCancer Research: Biology to Precision Medicine” であった。 筆者は、「Environmental pollution related disease and biomarker development for screening and early diagnosis of asbestos-related mesothelioma」を、発表する機会が与えられた。「Since the 1880s, approximately 60 environmental pollution incidents have occurred across Japan.   ——— Among such diseases, the recent and still progressing disease is mesothelioma, which is mainly caused by exposure to asbestos.  ———」と紹介した。日本国は、1880年代から、公害病が、約60種類あることを、記憶にとどめることは、科学者としての責務であろう。まさに「最先端のがん研究の成果発表 と 情報交換」の時となった。
思えば、第1回は、1989年(ホノルルに於いて)であり、アメリカのフィラデルフィアに留学中に、 wifeと参加した記憶がある。30年前の人生の良き想い出が、走馬燈のように甦った。3月15日、都内では、市民公開「医療講座 : 種を蒔く人〜がん哲学エッセンス〜」が企画されている(下記)。乞うご期待である。

第77回 「多様な新ニーズに対応する がん専門医療人材「がんプロフェショナル」養成

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文部科学省『多様な新ニーズに対応する がん専門医療人材「がんプロフェショナル」養成プラン』平成30年度全国がんプロ協議会教育合同フォーラム』(東京大学医科学研究所に於いて)に出席した。櫻井晃洋先生(札幌医大教授)・石岡千加史先生(東北大学教授)の総合司会の下、文部科学省高等教育局医学教育課、厚生労働省健康局・疾病対策課からも挨拶をされた。主催された、全国がんプロ協議会会長:松浦成昭先生、大阪大学医学系研究科保健学専攻の「がんプロフェッショナル事務局」の熱意と真摯な もてなしには、大いに感動した。
 基調講演「日本におけるがんゲノム医療体制の構築」(国立がん研究センター長:間野博行先生)、「がんゲノム医療のための人材育成」(近畿大学医学部教授:西尾和人先生)、午後からの『がんゲノム医療トピックス:がんゲノム医療におけるデータベースの活用・がんゲノム医療における病理学・がんゲノム医療と生殖細胞系列バリアント』、『がんプロ拠点からの報告:東北がんプロ「とうほく次世代がんプロ養成プラン」・筑波がんプロ「関東がん専門医療人養成拠点」・東京医科歯科大がんプロ「未来がん医療プロフェショナル養成プラン」・北信がんプロ「超少子高齢化地域での先進的がん医療人養成」・京大がんプロ「高度がん医療を先導するがん医療人養成」』は大変勉強になった。
 筆者は、アドバイザーとして、講評の機会が与えられた。会場には、長與又郎の銅像があるので、  『日本の病理の特徴「総合的共同研究:一つの問題を 多くの研究者が 多方面を分担して 総合的共同研究に 努めつつある。 重大な問題に関して一教室、一研究所のみならず 全国の教室、研究所が 互いに連絡をとり 相寄り相助けて 問題の解決に努めつつあることは、我が病理学会の美風であります。 此の点は 誇りに足るところであります。」』(長與 又郎 1921年:日本病理学会総会会長の挨拶)  を紹介した。また、『医療者の2つの使命:学者的な面・患者と温かい人間としての関係』、さらに、『病気(がん)も 単なる個性である』&『病気であっても 病人ではない』も語った。これこそ、『多様な新ニーズに対応する がん専門医療人材「がんプロフェショナル」養成プラン』の基本的理念ではなかろうか! まさに『すべての始まりは「人材」である』。