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第295回 いつも動じない ~ 日本一の富士山 ~

 2023年1月29日は、wifeと2008年から始めた『東久留米がん哲学外来 in メデイカフカフェ』(13:00〜15:00)(CAJに於いて)に赴いた。 今回、来日中の中国人の方も参加された。 隣に座っておられた高倉理恵氏が通訳された。 感激した。 早速、参加者の方から【樋野先生、今日も心温まる時間をありがとうございました。 富士山さん子の樋野先生、いつも動じない日本一の富士山。 同じものを感じます。 私も富士山が大好きで 毎日川沿いから富士山を見ては勇気と元気をいただいております。 いつも動じず変わらずに 東久留米のカフェにいてくれる先生は 私にとって富士山のような存在です。 ここに来れば 先生にお会い出来ると思うと 治療中で不安でいっぱいでも 不思議と元気にカフェに参加出来ています。 明日は朝から検査と治療ですが、今日先生にお会いでき言葉の処方から勇気と元気をいただいたので頑張って行って来ます。 いつも本当にありがとうございます。 心から感謝しております。】との心温まるメールを頂いた。 涙な無くして語れない。  その後、2007年からスタートした『読書会』(15:30〜17:00)に赴いた(East Sideに於いて)。『読書会』は、新渡戸稲造著『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三著『代表的日本人』(岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めている。 今回は、内村鑑三著『代表的日本人』の『二宮尊徳 ― 農民聖者』の第1章「今世紀初頭の日本農業」、第2章「少年時代」の箇所で、音読の担当は森尚子氏で、『品性と格調』があり大いに感動した。 早速、【二宮尊徳の、「にもかかわらず信念を貫く生き方」に学びます。そして、先生の4つのブログを書かれる様子を伺い大変感動しました。またお話が楽しみです。】 & 【二宮尊徳からの学び、今後も楽しみです。◎ 独学の実践  ◎ にもかかわらず  ◎ 苦難→忍耐→品性→役割 大事にしたいと思います。】との心温まるメールを頂いた。 また、神奈川県在住の方から【樋野先生 今日は東久留米のカフェと読書会、お疲れさまでした。 医学界に限らず、あらゆる分野で『高度な専門知識と幅広い教養を兼ね備えた具眼の士』が育ってほしいものですね。】との励ましのメールが届いた。たたただ感謝である。 次回の読書会の担当は大弥佳寿子氏で『武士道』13

第294回 “心の診察室” ~ 「謙遜と大胆」の実践 ~

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 2023年1月26日『恵泉女学園(経堂)、新渡戸稲造記念センター(中野)、順天堂大学(御茶ノ水)』に赴いた。 西武池袋線の電車の中から観る『朝の壮大な雪の富士山』には大いに心が癒された。 夜は、wife、息子達と会食した。 息子の友人に手元にあった筆者の本を3冊プレゼントした。大変有意義なひと時であった。  2023年1月27日は『吉田富三(1903-1973)記念福島がん哲学外来(福島県立医科大学附属病院がん相談支援センター)』に向かう。【福島県出身の世界的病理学者吉田富三博士を記念して、博士の孫弟子である樋野興夫先生が「福島がん哲学外来」を開設しました。 がんと共に生きる患者/ご家族の思いや悩みをともに考える“心の診察室”です。】と、心温まる紹介がなされている。 今回は、患者会『ピアサポートサロンひかり』へ参加し、その後『個人面談』の予定である。 吉田富三 ~ 自分のオリジナルで流行をつくれ ~ 顕微鏡を考える道具に使った最初の思想家 顕微鏡でみた癌細胞の映像に裏打ちされた「哲学」 「がん細胞で起こることは人間社会でも起こる」=がん哲学 事に当たっては、考え抜いて日本の持つパワーを充分に発揮して大きな仕事をされた。 『吉田富三記念がん哲学外来』モットーの5か条(添付) 1)『「嫌」とは、言わない人物』の実践 2)「ほっとけ、気にするな!」の実践 3)「あなたの行かれる所に 私も行きます」の実践 4)『「あれも、これも」でなく「これしかない」』の実践 5)「謙遜と大胆」の実践

第293回 なくてはならない ~ 火の熾きを! ~

 【樋野興夫のブログ『楕円形の心』(Origin of fire ひのおきを(Hino Okio=火の熾きを!)の日々の活動と省察録 は、3巻に分けて製本する予定である。 本のタイトル「教養を深め、時代を読む 〜 楕円形の心 〜」 第1巻1〜100回  2023年3月7日発行 第2巻101回〜200回  2023年3月7日発行 第3巻201回〜  2023年4月予定 第1回「楕円形の心」: 新刊『がんばりすぎない、悲しみすぎない。』〜 心の奥底からの信頼と愛 〜 第2回「楕円形の心」:『何があっても、いつ、どこにあっても なくてはならない人に おなりなさい』 第3回「楕円形の心」:『胆力の修養の場』〜「Medical Village万座 in 嬬恋村」〜 第4回「楕円形の心」:『人の顔を輝かし、その顔の固さを和らげる。』〜人生は出会い 〜 第5回「楕円形の心」: 思いやりの心 〜 学者的な責任 & 人間的な責任 〜 第6回「楕円形の心」:『うさぎ追いし 〜山極勝三郎物語〜』 〜 がんを 丸ごと理解する 病理学〜 第7回「楕円形の心」: じっくり対話する <心の診療室> 〜『がんと生きる哲学』〜 第8回「楕円形の心」:「世界遺産」〜人類共通の未来に伝えていくべき価値〜 第9回「楕円形の心」: 菅野晴夫先生1周忌の宴 〜 お孫様への心の優しい言動 〜 第10回「楕円形の心」: 華開く医学への扉〜「人生」の本質を探究し、「愛」の意味を追求する 〜 etc 『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年発行)出版20周年記念で、ブログ『楕円形の心』の製本が本当に実現したら歴史的大事業となろう!

第292回 『能力の試練』 ~ 物事の根源· ~

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 2023年1月18日朝『東久留米のカフェ、読書会』に ご夫婦で参加されている角田万木氏から写真が送られてきた。 大いに感動した。 角田万木氏からは、素晴らしい写真を時々送って頂いている。 ご主人の角田則明氏と一緒に、今年、写真集を製作されたら歴史的大事業となろう! 『継続の大切』を実感する日々である。  2007年12月9日、CAJで新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』(1899年)[矢内原忠雄(1893−1961)訳]と 内村鑑三(1861-1930)著『代表的日本人』(1908年)(鈴木範久訳)の読書会をスタートし 今も毎月交互に行っている。 今月(1月29日)は、『代表的日本人』の『二宮尊徳』の箇所で、森尚子氏が担当である。今朝(2023年1月18日)、【若き日の『二宮尊徳』の1日の睡眠時間は何時間であったのか?】が森尚子氏と大きな話題になった。 内村鑑三の『代表的日本人』の3節『能力の試練』には、【一日の睡眠は わずか二時間のみ、畑には部下のだれよりも早く出て、最後まで残り、村人に望んだ苛酷な運命を、みずからも共に耐え忍んだのでした。】と記述されている。  今日(2023年1月18日)のニュースで、世界最高齢のフランスのLucile Randon 氏(1904年2月11日生まれ)が118歳で死去されたとの報道があった。 昨年は、田中カ子氏が119歳で死去とのことである。『それで人の齢は、百二十年にしよう』(創世記6章3節)が鮮明に思い出された。  2023年1月18日『朝日学園』主催第3回公開講座(千葉県船橋市に於いて)で、講演『あたたかい他人・寄り添い方の処方箋 居場所 〜 First Contact Teamが寄り添う意義 〜』の機会が馬渕忠彦先生、櫛渕喜弘先生から与えられた。 会場から多数の真摯な質問があり、大変充実した時であった。 『21世紀の介護福祉の役割・あり方』でも大いに話が盛り上がった。 近々に『First contact Team(居場所) in Buchi (渕) cafe』が設立される予感がする。 渕の言葉の意味は、『1 水を深くたたえている所  2 物事の出てくる根源· 3 物の多く集まる所』とネットでは、掲載されているとのことである。

第291回 試練に耐える ~ 内において取り返す ~

 2023年1月12日夜、『今、テレビで上杉鷹山の山形を放送しています。2013年 駐日米国大使に就任した長女キャロライン・ケネディが、父のジョン・F・ケネディが大統領就任の時、日本の新聞記者が「日本で最も尊敬する政治家はだれですか」と質問したら、ケネディは「上杉鷹山です」と答えたエピソードをしていました。』との連絡を頂いた。 驚きである。   2020年の【第124回「楕円形の心」〜『代表的日本人』の再確認と深い学び 〜】には、【― 今年は、山形県米沢でwifeとの講演が企画されている。 筆者は、テーマとして『21世紀の上杉鷹山の現代的意義』を語って見たいものである。 内村鑑三著の『代表的日本人』に「上杉鷹山」が記述されている。 英語版『代表的日本人』を「ケネディ大統領」は、熟読し『尊敬する日本人として「上杉鷹山」を語った。 そして、オバマ大統領が、ケネディ大統領のキャロラインを駐日大使に任命し、在任中に米沢を訪問した』と聞かされたものである。】とある。 今秋(2023年)山形県米沢で講演「興譲の精神 ~ 賢明な寛容 ~」を依頼された。 本当に、不思議である。  『なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬ成りけり」は上杉鷹山(1751-1822)の有名な名言である。 内村鑑三 (1861-1930)の『デンマルク国の話』の「外に失いしところのものを 内において 取り返すを得べし」の言葉が甦った。 内村鑑三は、札幌農学校で新渡戸稲造(1862-1933)と同級生であり、アメリカに留学し、帰国後、いくつかの学校で 教鞭をとるが、いわゆる「不敬事件」が社会問題化し、一方、自身も病を得、教壇から去ることになる。 しかし 不遇をかこつ 何年かの間に 数多くの著作、論説を発表し、幅広い分野に 影響を及ぼした。 この時期に書かれた『Representative Men of Japan』(『代表的日本人』)は、新渡戸稲造の『武士道』とならぶ、世界のベストセラーになった。 まさに、「試練に 耐える人は 幸いです。」(ヤコブ 1章 12節)である。   2007年12月9日、CAJで読書会をスタートしたのが筆者の原点でもある。 今も、新渡戸稲造著『武士道』(1899年)(矢内原忠雄 訳)と 内村鑑三著『代表的日本人』(1908年)(鈴木範久 訳)の読書会を、毎月交互に開

第290回 『真の注意深さ』~ 関心を持って寄り添う ~

 2023年1月7日『お茶の水メディカル・カフェ in OCC』に赴いた。『お茶の水メディカル・カフェ in OCC』は、昨年(2022年)が10周年記念であった。  【人間は自分では『希望のない状況』であると思ったとしても、『人生の方からは期待されている存在』であると実感する深い学びの時が与えられている。 現代は『表面的なhappy』vs『内から湧き出るjoy』の違いの考察の時ではなかろうか!】とさりげなく語った。 今回は、【継続の基本理念は、『賢明な寛容と配慮』と『多様性のある居場所の教訓』である】であることを実感した。  2023年1月8日午前 東久留米市のKBFに赴いた。 今回は、『真の注意深さと関心を持って寄り添う』の学びであった。 2023年1月3日 ブログ『楕円形の心』の編集担当して頂いているK氏と東久留米ジョナサンで面談し【『われ21世紀の新渡戸とならん』 (2003年発行:イーグレープ/発売:いのちのことば社) 出版20周年記念として、今年新刊を出しましょう! そして、『われ21世紀の新渡戸とならん』出版20周年記念の新刊(3月7日発行)を『楕円形の心』のプログから約120回分を選択して製作する】と決定された。 大いに感銘した。   今年(2023年)は、 吉田富三(1903-1973) → 没後50年・生誕120年記念 新渡戸稲造(1862-1933)→ 没90周年 勝海舟(1823-1899) → 生誕200周年 矢内原忠雄(1893-1961)→ 生誕130周年 河井道(1877-1953)→ 没70周年 である。   このタイミングで、2023年3月4日【『われ21世紀の新渡戸とならん』出版20周年記念 〜表題『諸先人の方々の記念年を祝う と 樋野先生のお誕生日お祝い』〜 演題『自分のオリジナルで流行をつくれ』~ 先人をたどる意義 ~】(万座温泉日進舘に於いて)企画されるようである。 驚きである。『本気で実現する胆力』には、ただただ感服である。 新刊の表紙案も紹介出来ることであろう! 『人知を超えた、不思議な時の流れ』を痛感する日々である。

第289回 夢・ビジョン ~ 先人をたどる意義 ~

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 2023年1月3日 ブログ『楕円形の心』を編集担当しているK氏と東久留米ジョナサンで面談した。 『われ21世紀の新渡戸とならん』 (2003年 発行:イーグレープ/発売:いのちのことば社)(目次;下記)は、筆者が広報誌『Scientia』(日本学会事務センター)に連載していた文章をまとめたものである。  *陣営の外へ/*開いた扇の要/*Dramatypeの復権ー温故創新/*楕円形の心/*Red herringに気をつけよ/*共生のコンセプトー改革者の精神/ *学問的という形容詞ー向上心のある虫/*南原繁-洞窟の哲人/*夢・ビジョンを植えるー絵本に学ぶ/*成功本位と誠実本位ー「商売成功の秘訣」/*余をしてもし外務大臣たらしめばー小国の大人物/*人爵 VS 天爵ー「遺りの者」から  *年始雑感ー縄文人に習う/*構造異型に立ち向かう度量/*桃太郎の器量ーリーダーの胆力/*人生の師ー歴史・学問の動脈/*時を友としてーウィルヒョウ没後100年/*郷中教育ー人格の力/*高貴なる意志の感動-「アンテナ型」と「羅針盤型」/*喚起の場ーGrasp of things/*賤しからざりし精神ーimitate vs like *長興又郎・矢内原忠雄と現代/*学生と教養ー人を知る/*日本肝臓論/*戦争と癌ー由って来るところ遠きもの/*「しかない人生」/*故きを温めてー先人をたどる意義/*今世紀の温泉と健康戦略ー「ひも亭主」目覚めよ  2003年 出版記念講演会が鮮明に思い出された。 筆者の順天堂大学教授就任も兼ねてであった! 2018年には新訂版『われ21世紀の新渡戸とならん』が発行された。   新訂版の【序文】には、【― 学生時代の読書遍歴:内村鑑三(1861-1930)・新渡戸稲造(1862-1933)・南原繁(1889-1974)・矢内原忠雄(1893-1961)、癌研での「病理学:吉田富三(1903-1973)・菅野晴夫(1925-2016)との出会い」、アメリカでの恩師『遺伝性がんの父:Knudon』(1922-2016)の「学者の風貌」との出会いが、根幹にある。―】と記述している。 2019年英訳『I want to be the 21st Century Inazo Nitobe』(発行:日本橋/発売:星雲社)も出版された。  今回『楕円形の心』連載は第289回となった。【『