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第281回 自分の欠点と弱点とを知る ~ 「真の人の道」 ~

  2022年11月27日、『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』(CAJに於いて)に赴いた。 個人面談の後、参加者とのカフェに加わった。 大変有意義な充実した時であった。『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』は、2008年から始まり、来年は15周年記念シンポジウムが企画されている。感服した。 『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』のあと、東久留米駅隣接の『EAST SIDEカフェ』での読書会に向かった。 読書会は、2007年からスタートした。 新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と、内村鑑三『代表的日本人』 (岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めている。 今年は、15周年記念シンポジウムが企画されている。 今回は、木戸良江氏の音読で、内村鑑三『代表的日本人』の『上杉鷹山 6章「人となり」』進めた。上杉鷹山は、『自分の欠点と弱点とを知っていた』ので、「弱さ=やさしさ」示した!【「鷹山は、子供らに「大きな使命を忘れて、自分の利欲の犠牲にしないため」、「貧しい人々への思いやり」を養いました。――、善を勧め悪を避けるように教えてくれる学問を選ぶがよい。」】とある。 まさに、「愛と信頼」を置き、「人の道」を導いた人物で、「真の人の道」の実践者であろう。 小学校の校長:若林寿先生、南原繁のお孫様(南原務)のお嫁さまも参加されていた。 大いに話が盛り上がった。  『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』の後の読書会にも参加されていた上智大学グリーフケア研究所の研修生:田中敦子氏(東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ実習生)は、『東久留米がん哲学外来 in メデイカルカフェ』の後の読書会にも参加された。 上智大学グリーフケア研究所の同級生の中村純子氏(風の谷inいちかわカフェ代表)と福田昌子氏(@和菓子メーカー/上智大学グリーフケア研究所)らと、ニュースレター『グリーフケア美女5人姉妹』(中村おばちゃん編集長)が発行されるようである。 感動した。 福田昌子氏からは、【先生はこのように周りの人を巻き込み、やる気とチャンスを与え、やらせ感なく(笑)、自ら喜んで動くように薪をくべていらっしゃる。すばらし過ぎます。組織の管理職にも応用させていただきます。】との心温まるメールを頂いた。 励ましには、ただただ感動した。「不思議な人生の

第280回  教養を深め、時代を読む ~ 視野狭窄にならず ~

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 2022年11月22日、順天堂大学(東京都文京区)→新渡戸稲造記念センター(東京都中野区)を経て、倫理委員を務める武蔵野赤十字病院(東京都武蔵野市)での『臨床研究倫理委員会』に向かった。『勉強の旅』を痛感する日々である。   翌11月23日、アメリカのミシガン州に住んでいる娘家族が、友人の沖縄県石垣島での結婚式で帰国した。 孫との久しぶりの対面の時である。  2022年11月24日は、恵泉女学園(東京都世田谷区)から、ルーテル学院大学(東京都三鷹市)での『現代生命科学2:病理学』の授業に向かった。『教科書:カラーで学べる病理学』を用いて、【『呼吸器系:肺がん、その他の肺腫瘍、胸膜中皮腫』、『歯・口腔系:歯・口腔の形態と機能、歯・口腔の形態、歯・口腔の機能、主な疾病:う蝕 と その続発症・歯周疾患、歯科疾患の全身への影響、口腔粘膜の病変、腫瘍、嚢胞』、『「消化器系」:消化器の形態と機能:食道、胃、肝臓、膵臓、主な疾病:食道の疾病、胃の疾病』】の箇所を音読しながら進めた。 真摯な学生の姿勢と多数の質問には大いに感動した。まさに、【『教育の原点=「高度な専門知識と幅広い教養」を兼ね備え『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む「 具眼の士」の種まき』】の再認識である。  ニュースレター『日の出第2号』(2022年11月20日発行 編集:田中真美 代表;印刷:木村桂文社)が、京都府京都市から送られてきた。  筆者は、『巻頭言:「人生の邂逅の継続性」~ これを貫く ~』の寄稿の機会が与えられた。想えば、2012年、長島愛生園の医師であった神谷美恵子の『神谷美恵子記念がん哲学カフェ』が開設された。今年は、『10周年記念』である。 また、『大学時報<ずいそう>』(日本私立大学連盟 出版)の筆者の『新渡戸稲造生誕160周年に寄せて』が送られて来た。早速、【「偉大なるお節介症候群」広がるといいですね! いつも気づきのお言葉をありがとうございます。」、「樋野先生の思いが、凝縮された文章ですね。 新渡戸稲造生誕160周年ドキュメンタリー映画『新渡戸の夢』も期待しています!」、「3歳にして医師を志す。三つ子の魂、百までも を 地でいってますね。」】との心温まる励ましのメールを頂いた。『他人の苦痛に対する思いやりは、医療・教育の根本』であろう。

第279回 一本の杖 〜 品性を磨く 〜

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 2022年11月20日 茨城県筑西市での『がん哲学外来さいわいカフェ in 茨城・筑西』5周年記念特別講演会『コロナ時代を生きる「言葉の処方箋」(幸町キリスト教会に於いて)に赴いた。 【多くのがん患者さんと対話をしてきた順天堂大学名誉教授の樋野興夫先生は、現実のがん治療に、心のサポートが欠落していることを痛感していました。 そこで、「対話の場」をスタートし「言葉の力」によって、疲れた方々の一本の杖となるような取り組みを始めました。 それは、コロナ時代を生きるすべての方々にも通じる、いわば「言葉の処方箋」です。きっとあなたの心も、ほっこりと温かい気持ちになることと思います。】と謳われていた。 大いに感激した。  第45号『さいわいニュースレター ♪さいわいな アニバーサリー スペシャル号♪』には、【2017年の10月に、さいわいカフェ開設記念講演会に樋野興夫先生をお迎えしてから、早5年の月日が流れました。 その後は、1周年の樋野先生講演会と、2周年には「がんと生きる言葉の処方箋」の映画上映会を開催しました。 また、つくば市で開催されたリレー・フォー・ライフのイベントに参加したこともありました。 2020年からはコロナ禍となり、カフェの継続や開催方法を試行錯誤しながら、時にはオンラインでつながり、まだお会いしたことのない方とも、「がん哲学外来」のつながりということで知り合うことができました。 樋野先生の言葉の処方箋に「苦しみが 品性を磨く Suffering builds character」、「人生の目的は品性の完成にあり」という言葉があります。 先日、ある方から「さいわいカフェを始めて、さいわいでしたか?」と聞かれました。―― さいわいカフェの出会いを通して楽しい気持ちが多かったと感じています。 そして「品性を磨く」という言葉に助けられながら、よちよち歩きを続けてきました。 これからも、みなさまとご一緒に、ほっこりとした「さいわいなカフェ」を目指していきたいと願っています。 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。お気軽にお問合せください。】と紹介されていた。   ニューモア溢れる海老澤規子 代表には大いに感動した。 また、栗崎路 牧師の支えにはただ感謝である。 多数の質疑応答があった。 大変有意義な時であった。

第278回 充実した訓練の場 〜「言葉」の力 〜

 2022年11月15日第97回メディカル・カフェ@よどばし(淀橋教会に於いて)に赴いた。 大変有意義な時であった。 いつもの様に多数の質問が寄せられた。   もし自分が年を取って認知症になったら、みんなの迷惑にならないように自分を施設に入れてほしいと言っていた人も、いざその時になると「どうしてそんな所に入れるの?」と言われてしまったら、どうしてあげたら良いと思いますか?  コロナになって以前にも増してコミュニケーションの取り方が難しくなってきました。その難しさを解消させるために必要なことはなんだと思われますか?  コロナでなかなか訪問することが難しくなっている今、離れていることで余計に不安を感じる人が増えているように思います。離れていても相手を落ち着かせられることはなんでしょうか?  先生は「言葉の処方箋」の働きをしておられますが、「言葉」の力をどんな風にとらえておられるのですか?  生きる気力を失っている人に相談されることがあるのですが、励まし方の注意点はなんですか?  年齢を重ねていくと、否が応でも孤独になりがちだと思います。孤独でも楽しめる心構えはどんなものがありますか?  子供の頃、不良でも、大人になると立派な社会人になる人もいれば、そのまま犯罪に手を染める人もいます。彼らが更生するために周りにいる人はどう接したらよいでしょうか? などなどの真摯な質問の返答に、筆者にとっても、充実した訓練の場となった。

第277回 『日光東照宮 紅葉🍁と華厳の滝の旅』〜「深い洞察力と高い動機の学び」〜

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 2022年11月10日、ルーテル学院大学(東京都三鷹市)の『現代生命科学I』での『病理学』の授業に赴いた。「教科書」を用いて【『「呼吸器系」:呼吸器系の形態と機能、主な疾病:感染症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、慢性気管支炎、間質性肺炎、サルコイドーシス、過敏性肺炎、じん肺、肺循環障害、肺がん』】の箇所を音読しながら進めた。 学生の真摯な姿勢と多数の質問には大いに感動した。 スタッフのおもてなしにも感謝である。  翌11日、ワイルドスポーツクラブの髙橋謙三 氏の企画の、『樋野先生と行く日光東照宮 紅葉🍁の旅』にwifeと参加した。 新宿からバスで「日光東照宮」に向かい、到着後 皆様との記念写真を取った。  筆者は、2007年から毎月1回、『武士道/新渡戸稲造(1862-1933)著・矢内原忠雄訳』(岩波文庫)と『代表的日本人/内村鑑三(1861-1930)著・鈴木範久訳』(岩波文庫)との交互の読書会を行っている。『代表的日本人』の『二宮尊徳(1787-1856)』は、「最良の働き者は、もっとも多くの仕事をする者でなく、もっとも高い動機で働く者の学び」であった。 2011年に『二宮尊徳』の終焉の地(栃木県日光市今市)にある病院で講演の機会が与えられた。 その時、【地域に生きる病院の使命は「医療の開放型」であり、市民に開かれた「Medical café」は時代の要請】を痛感したものである。  今回は、2度目の「日光東照宮」の訪問で、「見ざる、言わざる、聞かざるの猿」を観察し、   1) 母の愛情の幼年期  2) 子供時代の教育法  3) Boys be ambitiousの青春時代 が鮮明に蘇ってきた。  それから、『華厳の滝』へ向かった。  帰りは、『道の駅』で休憩し、夜、新宿に到着した。 今回は「深い洞察力のある人生の学び」であり、大変貴重な『樋野先生と行く日光東照宮 紅葉🍁の旅』となった。

第276回 「継続は力なり」 〜 「練られた品性と綽々たる余裕」 〜

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 2022年11月3日(文化の日)主催:南原繁研究会の第19回南原繁シンポジウムに赴いた(学士会館に於いて)。 筆者は、南原繁研究会代表として、開会挨拶の機会が与えられた。 【南原繁(1889-1974)が東大総長時代の法学部と医学部の学生であった2人の恩師から、南原繁の風貌、人となりを直接うかがうことが出来ました。 南原繁は「高度な専門知識と幅広い教養」を兼ね備えている人物であり、『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む「具眼の士」』であると。 これまで学んできた南原繁の言葉は、まさに「言葉の処方箋」であります。「役割意識 & 使命感」の自覚へと導く。「練られた品性と綽々たる余裕」は「教育の真髄」であります。「ビジョン」は人知・思いを超えて進展する。 「国民の理想とビジョンをつくり出すのは、根本において教育と学問のほかにはない」(南原繁)。「目的は高い理想に置き、それに到達する道は臨機応変に取るべし」(新渡戸稲造)、「古いものには、まだ再活用される要素があるのである」(内村鑑三)の教訓が今に生きる。 一見「理解不能モード」である複雑な現代社会・混沌の中での「一筋の光」を感ずる日々であります。】 と語った。  早速、【『南原繁シンポジウムに参加させていただきました。いいですね。開会の挨拶で樋野興夫代表が語られましたが今回が19回。2004年の南原繁研究会立ち上げの際にわたしも呼びかけに応えて参加しましたが、こんなに研究会とシンポジウムが続くなどとは全く思っていませんでした。 当時、樋野先生は「継続は力なり」と繰り返し語られていましたが、まさにそうであったことを噛み締めています。』、『昨日は、先生のいつもながらの温顔に接することができまして、大変に嬉しかったです。―― どうしても当方は前のめりになりがちで、せっかちな人間でもありまして、お茶を呑むことでの間合いのとり方や、「暇げな風貌と沈黙」の教えの深さに、昨日は打ちのめされました。「暇げな風貌」!! 先生はたしかに美事に実現されておいででした。」、また、出席されていた南原繁のお孫さんのご家族からは 筆者が行なっている東久留米での読書会【内村鑑三著『代表的日本人』、新渡戸稲造著『武士道』』】に参加されたいとの連絡が届いた。 心温まるコメントには大いに感動した。