第276回 「継続は力なり」 〜 「練られた品性と綽々たる余裕」 〜

 2022年11月3日(文化の日)主催:南原繁研究会の第19回南原繁シンポジウムに赴いた(学士会館に於いて)。 筆者は、南原繁研究会代表として、開会挨拶の機会が与えられた。

【南原繁(1889-1974)が東大総長時代の法学部と医学部の学生であった2人の恩師から、南原繁の風貌、人となりを直接うかがうことが出来ました。 南原繁は「高度な専門知識と幅広い教養」を兼ね備えている人物であり、『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む「具眼の士」』であると。 これまで学んできた南原繁の言葉は、まさに「言葉の処方箋」であります。「役割意識 & 使命感」の自覚へと導く。「練られた品性と綽々たる余裕」は「教育の真髄」であります。「ビジョン」は人知・思いを超えて進展する。 「国民の理想とビジョンをつくり出すのは、根本において教育と学問のほかにはない」(南原繁)。「目的は高い理想に置き、それに到達する道は臨機応変に取るべし」(新渡戸稲造)、「古いものには、まだ再活用される要素があるのである」(内村鑑三)の教訓が今に生きる。 一見「理解不能モード」である複雑な現代社会・混沌の中での「一筋の光」を感ずる日々であります。】

と語った。

 早速、【『南原繁シンポジウムに参加させていただきました。いいですね。開会の挨拶で樋野興夫代表が語られましたが今回が19回。2004年の南原繁研究会立ち上げの際にわたしも呼びかけに応えて参加しましたが、こんなに研究会とシンポジウムが続くなどとは全く思っていませんでした。 当時、樋野先生は「継続は力なり」と繰り返し語られていましたが、まさにそうであったことを噛み締めています。』、『昨日は、先生のいつもながらの温顔に接することができまして、大変に嬉しかったです。―― どうしても当方は前のめりになりがちで、せっかちな人間でもありまして、お茶を呑むことでの間合いのとり方や、「暇げな風貌と沈黙」の教えの深さに、昨日は打ちのめされました。「暇げな風貌」!! 先生はたしかに美事に実現されておいででした。」、また、出席されていた南原繁のお孫さんのご家族からは 筆者が行なっている東久留米での読書会【内村鑑三著『代表的日本人』、新渡戸稲造著『武士道』』】に参加されたいとの連絡が届いた。 心温まるコメントには大いに感動した。


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