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第458回 『冗談を本気でする胆力』 〜 『勇ましき高尚なる生涯』 〜

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 2025年2月27日【ひばりヶ丘駅→ 池袋駅→ 日暮里駅→ 柏駅】から【柏豊四季台団地の中央にある地域包括ケアシステムの要ともいえる『柏地域医療連携センター』】での『柏がん哲学外来』(担当:中野綾子氏)に赴いた。 『雪の積もる壮大な富士山(3776メートル)』と『天に昇る高い東京スカイツリー(634メートル)』を車内から眺め、心が癒された。『柏がん哲学外来』では、個人面談の機会が与えられ大変、貴重な時となった。  『柏がん哲学外来』は、2009年当時の国立がんセンター東病院の病院長の江角浩安先生のお計らいで、柏の葉キャンパス駅隣接の国立がんセンター東病院の施設ビルで開始し、2016年から現在の柏地域医療連携センターに移動されている。今年(2025年)は、『柏がん哲学外来』は開設16周年で、柏地域医療連携センターに移動9周年でもある。 人間として継続の大切さを実感する日々である。  『柏がん哲学外来』では、個人面談の機会が与えられた。 大変、貴重な時であった。 その後、『がん哲学外来あびこカフェ』の代表でもある中野綾子氏と東京都内の『がん哲学外来亀有メディカルカフェ』代表:小暮信子氏と 千葉県流山市の『ながれやま・がん哲学外来カフェ』代表:春日井いつ子氏と スタッフの津原豊子氏と 昼食の時を持った。 3月3日の『屋形船の旅』で船内でのカラオケ大会のことで大いに話しが盛り上がった。 『音痴症候群美女姉妹』の皆様は、夜を徹して歌の練習をされるようである! 『冗談を本気でする胆力』が『勇ましき高尚なる生涯』へと導くことであろう!  早速、【樋野先生 今日は柏までお越し頂きありがとうございました。次回の柏がん哲学は3/27(木)になります。 その前に、屋形船、亀有カフェ(3月20日)、どうぞ宜しくお願いします。】との心温まるメールが届いた。 大いに感動した。 まさに、『3連チャン症候群』である。

第457回 『手順を踏んだ大局観』 〜 『未来に生きる演習』〜

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20 25年2月21日、筆者は、病理医としての『病理組織診断』業務を行った。『病理組織診断』は顕微鏡を覗きながら、大局観を持つことが求められる分野でもある。『森を見て木の皮まで見る=マクロからミクロまでの手順を踏んだ 丁寧な大局観』を獲得する『厳粛な訓練』の場でもある。  2月22日は、『小岩メディカルカフェみちくさ』(小岩栄光キリスト教会担当者 野口恵子先生)に赴く。【2024年1月に第1回を開催し、毎月1回でがん哲学外来を開催しています。 がんを経験された方、そのご家族、ご友人、身近な人をなくされた方、医療者の方 ―― がん患者さんだけでなく、どなたでもご参加いただけます。お茶を飲みつつ、お互いに語り合い、聴きたい、お帰りの頃には、みんなが、笑顔になっている ―― そんなカフェになることを願っています。】と紹介されている。 2月23日は、2008年から始めた『東久留米がん哲学外来』(クリスチャンアカデミーインジャパン CAJ  担当者 小林真弓氏)である。その後は、2007年から始めた東久留米での『読書会』である。【新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三『代表的日本人』 (岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めております。―― 樋野先生のユニークでわかりやすい解説とさり気なく語られるメッセージに励まされ、人生の生きる意味をあらためて考えるひとときになります。どなたでもご参加いただけます。】と謳われている。  今回の『読書会』は18周年で、箇所は新渡戸稲造著【武士道7章『誠』】である。 担当は森尚子氏と三国浩晃氏である。 筆者が『読書会』を始めたきっかけは、【戦後初代東大総長であった南原繁(1889-1974)のご長男:南原実先生 (1930年11月12日〜2013年11月12日)が、東京大学の教授を辞職し、夏は秋田に住まれ、隣接の旅館の女将さん達と読書会(プラトンの学び)をされた & 順天堂大学医学部の教授室で学生達と読書会を始めた】である。 まさに『読書会』は『未来に生きる君たちに』(南原実著)の貴重な得難い『人生の特別ゼミナール=「少数人で学ぶ演習」』の時間であろう! 

第456回 『First Contact Team』 〜 隙間を埋める専門性と包容力 〜

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 2025年2月17日 京都の宇都宮宏子氏(在宅ケア移行支援研究所 宇都宮宏子オフィス)から連絡があった。【樋野先生、3月16日、お話、久しぶりに聴けること、今からワクワクしております。 先生とお会いして、いろいろお話したくて、ウズウズしてます。(笑)  実は、学会会場で、私と仲間(NPO法人加楽 楠神渉氏)とで『本屋さんの売り子』をします。 会場側と物販の許可をいろいろ調整頂きました。]】との心温まる励ましのメールを頂いた。 宇都宮宏子氏とは、筆者は顧問を務めた『30年後の医療の姿を考える会』(代表:秋山正子氏)で出会ったものである。 下記の2冊を用意されるようである。 ①『新渡戸稲造 壁を破る言葉:逆境に立ち向かい者への40のメッセージ』(三笠書房) ②『なぜ、こんな目にあわなければならないのか』(いのちのことば社)   筆者は、クボタショックの2005年、順天堂大学で『アスベスト・中皮腫 外来』を開設する機会が与えられた。 そして、2008年、順天堂大学で『がん哲学外来=患者さんや そのご家族と面談し、苦しみを和らげる』が開設された。『医療者と患者の隙間を埋める=First Contact Team =がん哲学』の時代的要請を痛感する日々である。 『がん哲学外来』は、【『“がん”も単なる個性 〜 患者さんに寄り添い、対話を 〜』を実践し、『相手を思いやる心』&『患者に対する慈愛の心』の姿勢を貫いて『純度の高い専門性と社会的包容力 〜 病気であっても、病人ではない 〜』社会構築を目指す。】でもある。 社会をよく見て、『がん』から学んだものを生かす=社会性(ソシアリテイ)(新渡戸稲造の精神)である。 2月18日『新渡戸稲造(1862-1933)記念センター in 新渡戸記念中野総合病院』での『がん哲学外来 in 新渡戸稲造記念センター』に赴く。 

第455回 『強い印象を与えた言葉』 〜 『若き日からの読書遍歴』〜

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 2025年2月13日強風の中『新渡戸稲造(1862-1933)記念センター in 新渡戸記念中野総合病院』に寄った。 夜は、Zoom『南原繁(1889-1974)研究会企画委員会』である。 筆者は2019年3月順天堂大学病理・腫瘍学教授を定年退職して名誉教授を拝命した翌月、『新渡戸稲造記念センター』が設立された。【『新渡戸稲造記念センター』は、東京医療利用組合(現・東京医療生活協同組合)の初代組合長(理事長)である新渡戸稲造博士の志を 日本の国内外へ広め、実践する拠点となります。『新渡戸稲造記念センター』のセンター長には、新渡戸稲造博士の専門家として本邦の第一人者で、新渡戸博士の志を継承して活躍されている樋野興夫先生が就任されました。】と心温まる紹介がなされた。 そして『がん哲学外来 in 新渡戸稲造記念センター』が開設された。   南原繁は、内村鑑三(1861-1930)と新渡戸稲造から大きな影響を受けた。 新渡戸稲造校長時代の一高で学び、東大法学部に入学後、内村鑑三の聖書講義に出席するようになった。 筆者は、2004年にスタートした南原繁研究会【初代代表、鴨下重彦 先生(1934 -2011)、東京大学名誉教授、国立国際医療センター名誉総長)、第2代代表、加藤節 先生(成蹊大学名誉教授)】の3代目の代表を2019年 南原繁生誕130周年を祝し、仰せつかった。 2019年には、特別な思いがある。  筆者の若き日に、強い印象を与えた言葉は、『ボーイズ・ビー・アンビシャス』(boys be ambitious)である。 札幌農学校を率いたウィリアム・クラーク(1826-1886)が、その地を去るに臨んで、馬上から学生に向かって叫んだと伝えられている言葉である。 クラーク精神が生んだ内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄(1893-1961)を静かに、若き日から学んできたものである。 筆者の読書遍歴は【内村鑑三・新渡戸稲造・南原繁・矢内原忠雄】である。   2003年に初版『われ21世紀の新渡戸とならん』(イーグレープ)、2018年に新訂版、2019年4月には英語版『 I Want to Be the 21st Century Inazo Nitobe』(日本橋出版)が発行されることになった。 『人知を超えて、時が進んでいる』ことを痛感する日々であ...

第454回 『必要なことはわずか』 〜 『ドリーム』が発動し『ビジョン』が進展する 〜

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 2025年2月9日 wifeとKBFに出席した。 今回は、『どうしても必要なことはわずかです。 いや、1つだけです』(ルカの福音書10章42節) と 『主は星の数を数え、そのすべてに名をつける』(詩篇147章4節)が鮮明に蘇った。   筆者は、『宇宙の星の数は?』が、無性に知りたくなった! HPには『いろいろな説がありますが、一説によれば、宇宙にある星の数は1000兆個といわれています。』とある。 真実を知りたいものである。 『地球以外に生物は存在しているのであろうか?』の子供の頃からの命題は、今も変わらない!  息子夫婦が訪問し、wifeが『すき焼き』を作り夕食を共にした。 その後、息子の誕生からの幼年期の写真を皆で観た。 大変有意義な充実した貴重な時となった。 【三十メートル後から見守ってくれる人がいれば、人は強く生きられる】の復習ともなった。  2025年2月12日は、東京都東久留米市の自由学園初等部(教頭 稲村祐子先生の企画)での【映画会&特別授業】に赴く。 自由学園は『羽仁もと子』(1873-1957)夫妻によって1921年開設されている。 6年生と保護者が参加され ドキュメンタリー映画『がんと生きる言葉の処方箋』が上映されるとのことである。  稲村祐子先生から【保護者の方への紹介も兼ねて、私の手元の本をいくつか置かせていだきます。 カレンダーも置く予定です。 よろしくお願いします。】との心温まるメールが届いた。 本当に涙無くして語れない !   筆者は、最近いろいろな出会いで、いろいろな人が、外国語(英語)を学ばれ、筆者の本を翻訳される予感がする。 これが、【『ビジョン & ドリーム = 教育の原点』】でもあろう! 【人間は 人生の方からは 期待されている存在であると 実感する 深い学びの時が与えられている。 その時、その人らしい『ドリーム』が発動してくるであろう。『ビジョンは 人知・思いを超えて進展する』】を痛感する日々である。

第453回 『成長に哲学的な意味を見出す』 〜 『丁寧な大局観』 〜

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  2025年2月4日午前 研究科研費の審査評価会に出席した。 大変勉強になった。午後は、第121回『メデイカル・カフェ@よどばし』(淀橋教会に於いて)に赴いた。 大変有意義な貴重な時であった。『世界対がんデー』でもあった。 今日(2月5日)は、福島県立医科大学『令和6年度第10回臨床腫瘍セミナー』での講演『丁寧な大局観 〜 風貌を見て、心まで診る 〜』に向かう。   講演趣旨:【電子計算機時代だ、宇宙時代だといってみても、人間の身体のできと、その心情の動きとは、『昔も今も変わってはいない』のである。 超近代的で合理的といわれる人でも、病気になって自分の死を考えさせられる時になると、太古の人間にかえる。 その医師に訴え、医師を見つめる目つきは、超近代的でも合理的でもなくなる。 静かで、淋しく、哀れな、昔ながらの一個の人間にかえるのである。 その時の救いは、頼りになる良医が側にいてくれることである】(吉田富三:1903 -1973)の言葉  2008年 順天堂大学で『がん哲学外来』開設時に【今は亡き『癌研所長:菅野晴夫(1925-2016)先生、国立がんセンター総長の杉村隆(1926-2020)先生、吉田富三(1903-1973)博士の長男で、NHKのプロデューサーであった吉田直哉(1931-2008)氏』】の御3人から『快挙であるとの励ましのお言葉』を頂いたことが、今回、鮮明に思い出された。 2009年『吉田富三記念福島がん哲学外来』がスタートされた。  『日本のがん病理学者の父:吉田富三』は『医学者としてのみならず、癌という病気を通じて社会の原理まで言及す言葉』を多数残している。『癌細胞で起こることは、人間社会でも起こる』を学び、2004年『がん哲学〜がん細胞から人間社会の病理を見る〜』(to be出版)を出版するという時を与えられた。『がん哲学=生物学の法則+人間学の法則』&『がん哲学外来=生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、がん細胞の発生と成長に哲学的な意味を見出そうとする病理学者の出会いの場』である。『役割意識 & 使命感』の自覚へと導く。