第457回 『手順を踏んだ大局観』 〜 『未来に生きる演習』〜
20 25年2月21日、筆者は、病理医としての『病理組織診断』業務を行った。『病理組織診断』は顕微鏡を覗きながら、大局観を持つことが求められる分野でもある。『森を見て木の皮まで見る=マクロからミクロまでの手順を踏んだ 丁寧な大局観』を獲得する『厳粛な訓練』の場でもある。
2月22日は、『小岩メディカルカフェみちくさ』(小岩栄光キリスト教会担当者 野口恵子先生)に赴く。【2024年1月に第1回を開催し、毎月1回でがん哲学外来を開催しています。 がんを経験された方、そのご家族、ご友人、身近な人をなくされた方、医療者の方 ―― がん患者さんだけでなく、どなたでもご参加いただけます。お茶を飲みつつ、お互いに語り合い、聴きたい、お帰りの頃には、みんなが、笑顔になっている ―― そんなカフェになることを願っています。】と紹介されている。
2月23日は、2008年から始めた『東久留米がん哲学外来』(クリスチャンアカデミーインジャパン CAJ 担当者 小林真弓氏)である。その後は、2007年から始めた東久留米での『読書会』である。【新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三『代表的日本人』 (岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めております。―― 樋野先生のユニークでわかりやすい解説とさり気なく語られるメッセージに励まされ、人生の生きる意味をあらためて考えるひとときになります。どなたでもご参加いただけます。】と謳われている。
今回の『読書会』は18周年で、箇所は新渡戸稲造著【武士道7章『誠』】である。 担当は森尚子氏と三国浩晃氏である。 筆者が『読書会』を始めたきっかけは、【戦後初代東大総長であった南原繁(1889-1974)のご長男:南原実先生 (1930年11月12日〜2013年11月12日)が、東京大学の教授を辞職し、夏は秋田に住まれ、隣接の旅館の女将さん達と読書会(プラトンの学び)をされた & 順天堂大学医学部の教授室で学生達と読書会を始めた】である。 まさに『読書会』は『未来に生きる君たちに』(南原実著)の貴重な得難い『人生の特別ゼミナール=「少数人で学ぶ演習」』の時間であろう!