第453回 『成長に哲学的な意味を見出す』 〜 『丁寧な大局観』 〜
2025年2月4日午前 研究科研費の審査評価会に出席した。 大変勉強になった。午後は、第121回『メデイカル・カフェ@よどばし』(淀橋教会に於いて)に赴いた。 大変有意義な貴重な時であった。『世界対がんデー』でもあった。 今日(2月5日)は、福島県立医科大学『令和6年度第10回臨床腫瘍セミナー』での講演『丁寧な大局観 〜 風貌を見て、心まで診る 〜』に向かう。
講演趣旨:【電子計算機時代だ、宇宙時代だといってみても、人間の身体のできと、その心情の動きとは、『昔も今も変わってはいない』のである。 超近代的で合理的といわれる人でも、病気になって自分の死を考えさせられる時になると、太古の人間にかえる。 その医師に訴え、医師を見つめる目つきは、超近代的でも合理的でもなくなる。 静かで、淋しく、哀れな、昔ながらの一個の人間にかえるのである。 その時の救いは、頼りになる良医が側にいてくれることである】(吉田富三:1903 -1973)の言葉
2008年 順天堂大学で『がん哲学外来』開設時に【今は亡き『癌研所長:菅野晴夫(1925-2016)先生、国立がんセンター総長の杉村隆(1926-2020)先生、吉田富三(1903-1973)博士の長男で、NHKのプロデューサーであった吉田直哉(1931-2008)氏』】の御3人から『快挙であるとの励ましのお言葉』を頂いたことが、今回、鮮明に思い出された。 2009年『吉田富三記念福島がん哲学外来』がスタートされた。
『日本のがん病理学者の父:吉田富三』は『医学者としてのみならず、癌という病気を通じて社会の原理まで言及す言葉』を多数残している。『癌細胞で起こることは、人間社会でも起こる』を学び、2004年『がん哲学〜がん細胞から人間社会の病理を見る〜』(to be出版)を出版するという時を与えられた。『がん哲学=生物学の法則+人間学の法則』&『がん哲学外来=生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、がん細胞の発生と成長に哲学的な意味を見出そうとする病理学者の出会いの場』である。『役割意識 & 使命感』の自覚へと導く。