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第436回 『不思議な出会い』 〜 『教育の心得と実践』 〜

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 2024年11月13日 順天堂大学で大学院修士課程(英語)講義『Overview of Human Pathology and Oncology 病理腫瘍病態学概論:Environmental cancer 環境因子とがん』を行った。   授業中、中国の留学生から『パンダは、日本にいますか?』との ユーモア溢れる質問をされた。 授業後、早速 順天堂大学事務局の方から【上野公園のパンダですが、9月末にリーリーとシンシンが中国に返還となりましたが、シャオシャオとレイレイの2頭がいるそうです。】との心温まる回答を頂いた。   その後 新幹線で東京駅→新大阪駅 そして宝塚駅に向かった。 宝塚のホテルで宿泊し、11月14日早朝、宝塚を散策した。 午前中は、神戸女学院(西宮市)の中高部(約830名の出席)と 大学生、午後は同窓生 向けの講話『初めに、ことばがあった。』(ヨハネの福音書1章1節)の機会が与えられた。 大変充実した『3連ちゃん症候群』となった。   授業で、【筆者は、2007年から読書会を始めた。 新渡戸稲造(1862~1933)『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三(1861-1930)『代表的日本人』(岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めている。 新渡戸稲造の『読書は人間をつくるもの(『読書と人生』) & 永遠の生命をもつ本を読め(『人生読本』)】をさりげなく語った。 授業後に面談に来られた学生に【『偉大なるお節介症候群認定証』 & 『チャウチャウ症候群認定証』】を授与した。 有意義な旅となった。  今回の企画をされた西岡麻祐子先生 & 安野とも子先生には、ただただ感謝である。 想えば2023年、安野とも子先生の司会で『川之江ふれあい交流センター』で講演【がんと生きる講演会:『賢明な寛容』 〜 『不思議な出会い』 〜】の機会が与えられ 多数の出席者であった。 大いに感動したものである。  まさに、『自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ』(新渡戸稲造)は、『教育の心得と実践』であろう。

第435回 『創る & 育てる』 〜 『空の上飛ぶホトトギス』 〜

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 2024年11月6日 筆者は、新座市立新堀小学校校長 若林寿先生の企画で、新座市立新堀小学校6年生の授業に赴いた。 授業の前に、図書室で【『沈黙の春』レイチェル・カーソン/著・青樹簗一/訳】の本を見た。 『環境問題のバイブル』と言われる、アメリカの海洋生物学者:レイチェル・カーソ(Rachel Carson 1907-1964)の『沈黙の春(Silent Spring)』(1962年)が出版され、日本語訳は、『戦後初代東大総長であった南原繁(1889-1974)のご長男:南原実 氏(1930-2013))よって出版されている(ペンネーム 青樹簗一)。【殺虫剤と農薬などの化学物質の危険性を訴えた作品。『沈黙の春』とは、鳥達が鳴かなくなって生き物の出す物音の無い春』。 自然破壊に警告を発した先駆書】と謳われている。  校長室には 『未来を創る、こどもたち』 『未来を育てる、わたしたち』 〜 未来への責任 〜 と掲示してあった。 大いに感動した。  授業の後、校長室で面談の時を持った。『樋野動物園』の話で盛り上がった。若林先生は、早速、『空の上飛ぶホトトギス』と『速効性と英断』で決定された。『胆力』には、ただただ感服である。 まさに、『自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ』(新渡戸稲造:1862~1933)の実践であろう。  筆者は、2007年から読書会を始めた。 新渡戸稲造『武士道』(岩波文庫、矢内原忠雄訳)と内村鑑三(1861-1930)『代表的日本人』(岩波文庫、鈴木範久訳)を交互に読み進めている。 若林先生も参加されている。 まさに、【『良書を読み、有益な話を聞き、心の蔵を豊かにする』(新渡戸稲造)で、 『行動への意識の根源と原動力』をもち、『はしるべき行程』と『見据える勇気』】である。

第434回 『愛と信頼の道』〜『教育の原点』〜

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 2024年11月1日 筆者は、午前中 病理医としての定例の病理組織診断業務を担当した。 順天堂大学に寄って、池袋駅→清瀬駅から新堀小学校の若林寿校長との面談に向かった。 11月6日の新堀小学校6年生の授業『がん教育』の打ち合わせを行った。【2人に1人が がんになる時代を迎え、文部科学省は新学習指導要領に『がん教育』を明記し、2021年度から中学校、高校、さらに小学校でも授業を本格化されている。】  昨年、2023年11月7日 新座市立新堀小学校の校長 若林先生の企画の『開校50周年記念音楽 & 映画鑑賞教室』(体育館に於いて)に赴いた。 6年生と生徒の保護者、映画『がんと生きる言葉の処方箋』製作者、本の編集者、地域の教員も参加されていた。   筆者は、生徒に【『涙とともに パンを食べた者でなければ人生の味は分からない』(ゲーテ:1749-1832)、ゲーテを こよなく敬愛したスイスの作家 ヨハンナ・シュピリ(1827-1901)の『アルプスの少女ハイジ』(『ハイジ、クララ』の『自己形成小説』)の現代的意義は、『喜んで無邪気に 小さなことに大きな愛を込める』、また『愛がなければ全ては無意味である』】と さりげなく語ったものである。  若林寿先生は、東久留米での定例の読書会【新渡戸稲造(1862-1933)著『武士道』(1899年;矢内原忠雄訳) & 内村鑑三(1861-1930)著『代表的日本人』(1908年;鈴木範久訳)】にも参加されている。  『新時代の形成力』&『指導的原動力』の学びの時でもある。『愛と信頼』を置き、『真の人の道』を導くのが、 まさに、『教育の原点』であろう! 今回も、大変有意義な貴重な『新堀小学校の訪問』となった。  11月2日は、日本薬史学会主催の公開講演『がん患者を支えるために ~ がん哲学外来から ~』(帝京大学板橋キャンパス)に赴く。

第433回 活動の原動力 〜 『人々の中に入ろう』 〜

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 2024年10月26日 5周年記念『がん哲学外来 メディカルカフェ㏌三浦海岸』 (主催:聖母訪問会 三浦修道院;企画担当:渡辺清子シスター、西田靖子シスター)に赴いた。 【メディカルカフェ ㏌ 三浦海岸は 今年で5周年を迎えました。 そこで『がん哲学』の提唱者であり、一般社団法人『がん哲学外来カフェ』を創設された名誉理事長 樋野興夫先生を お招きしての講演会を開催いたします。 カフェを始められた経緯や、多数のご著書の中の名言等について伺います。】と紹介されていた。 【自然と調和した暮らし『パーマカルチャー』の実践による自給自足的生活を送ってきた。『もっと人々の中に入ろう』。 近年では、地域に開かれた修道院をめざしており、そのなかで『がん哲学外来カフェ』の存在を知ったという。―― 数多くの患者や家族の苦しみ、悲しみに寄り添ってきたことも 開催の後押しになったという。『寄り添うことは 修道院の存在意義のひとつでもある』】   筆者は、講演『がん哲学外来カフェ』の後、別室で個人面談の時も与えられた。   早速、【『今日はありがとうございました。― 認知症予防の為に笑みサロンを開催している仲間も参加され、とてもあたたかい気持ちで帰ること出来たと。 三浦市は人口45000人足らずなのですが、3ヵ所あった訪問看護ステーションが倍の6ヵ所になっております。― 横須賀三浦は訪問看護ステーションは人口に比較して県内でも多いです。 ― 問題は要支援の一人暮らしの方をどう支えるか、介護保険では不十分、家族も頼れない、近所の付き合いもないと言う方々増えています。 私は今、まちの診療所で いかに虚弱体質にならないようにするかと言うことで、サークル活動や歩こう会等に誘って、100人近い会員を見守るコミュニティナースをしています。― 先生の本をまた、読んで自分の考え方を見直します。』 & 『今日も素敵なお言葉を沢山いただきありがとうございました。― 活動の原動力になります。 これからも宜しくご教授下さい。』】との心温まるメールを頂いた。  大変有意義な充実した『がん哲学外来 メディカルカフェ㏌三浦海岸』であった。

第432回 病と心のケア 〜 愛に溢れた雰囲気 〜

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 2024年10月20日浦和福音自由教会での講演会『〜 病と心のケア〜 ガン哲学外来とは』に赴いた。 多数の参加者であった。 筆者は下記を語った。 がん哲学 ~ 人は、がんとともに どのように生きていくのか ~ 1) 病気になったとき、人はどのように感じ、何を考えますか? 2) 家族は、どのように患者さんを 支えることができますか? 3) 周りの人は、どのように患者さんを 支えることができますか? 4) 人の支えは、患者さんに、どのような効果をもたらしますか? 『がん哲学外来とは』 『がん哲学外来の絶対性大原理』 愛がなければ全ては無意味 『がん哲学外来の真髄』 1) 愛に溢れた雰囲気 2) 静かな口調 3) にもかかわらず 『がん哲学外来の心得』 1) 仮面を外し、心の垣根をとる 2) 秘密は守る、リラックスした時間を過ごす 3) 正直になる、積極的に人々に仕える 『真理は円形にあらず、楕円形である。 一個の中心の周囲に描かるべきものにあらずして、二個の中心の周囲に描かるべきものである。 — 人は何事によらず 円満と称して円形を要求するが、天然は 人の要求に応ぜずして 楕円形を採るはふしぎである。 — 患難の坩堝(るつぼ)の内に燃え尽くす火に 鍛えられて初めて実得し得るものである。』(内村鑑三;1861-1930)。  多数の質問もあり、大いに感動した。 そして『グループに分かれて討論』、筆者は『総括』の機会が与えられた。 大変有意義な充実した時であった。 終了後、スタッフと懇談した。 『がん哲学外来』が開設されることであろう!

第431回 『余計なお節介』vs『偉大なるお節介』 〜 違いの是非の考察 〜

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 2024年10月12日『市ヶ谷だいじょうぶ!カフェ』(田口謙治・桂子夫妻 主催)に赴いた。  講演では、田口謙治氏が作成された【『新渡戸稲造(1862−1933)の言葉の処方箋』10か条 〜 心がけにより、逆境も、順境になる 新渡戸稲造 〜】を語った。 70名を超える参加者で、会場から多数の質問も寄せられた。 講演後、5組の個人面談の機会が与えられた。 皆様と『紙飛行機』を熱唱して終えた。 大変充実した貴重な時であった。  筆者の故郷【当時の住所名:島根県簸川郡大社町鵜峠(うど)、現在は、島根県出雲市大社町鵜峠】は無医村であり、幼年期、熱を出しては 今は亡き母(96歳で逝去)に背負われて、隣の村(鷺浦)の診療所に行った体験が、脳裏に焼き付いている。 そして、人生3歳にして、医者になろうと思った。  その村で、筆者の生涯に強い印象を与えたひとつの言葉がある。 母校の鵜鷺小学校(鵜峠と鷺浦の中間に位置する)の卒業式で、来賓が言った言葉『ボーイズ・ビー・アンビシャス』(boys be ambitious) である。 札幌農学校を率いたウィリアム・クラーク(1826-1886)が、その地を去るに臨んで、馬上から学生に向かって叫んだと伝えられている言葉である。 クラーク精神が新渡戸稲造、内村鑑三(1861-1930)を生んだ。これが筆者の原点であり、そして19歳の時から、尊敬する人物を、静かに、学んできた。 その人物とは、南原繁(1889-1974)であり、上記の新渡戸稲造・内村鑑三であり、また、矢内原忠雄(1893-1961)である。  人間は『お節介を やいてもらいたい生物』である。 でも『余計なお節介』は嫌である。 要するに、『偉大なるお節介』とは、他人の必要に共感することであり、『余計なお節介』と『偉大なるお節介』の微妙な違いと その是非の考察がこれからの大きな課題となる。『ユーモア(you more)に溢れ、心優しく、俯瞰的な大局観のある人物』の育成訓練でもある。 まさに、『本質的な人間教育の見直し』の時代的様相であろう。

第430回 相互作用する 〜Genotype & Phenotype & Dramatype 〜

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 2024年10月7日(11:00~12:30)順天堂大学院医学研究科博士課程Unit2『腫瘍医学』の講義『イントロダクション Introduction』に赴いた。   『「オーバービュー・がん研究の歴史(分子生物学、ウイルス発がん、動物モデルなど):Carcinogenesis」キーワード:・山極勝三郎 ・吉田富三 ・Knudson: Keywords:Katsusaburo Yamagiwa ・Tomizo Yoshida ・Alfred Knudson』  【発がんの連盟的首位性 〜 Genotype & Phenotype & Dramatype 〜『適時診断と的確治療』: 初期条件がある範囲にあると、初期の変異が経時的変化とともに分子の相互作用によって、様々に拡大し、将来予測が不可能になる。 これは初期のわずかの変異で大きな効果が出ることを意味する。 非平衡状態にあり外部と相互作用する開かれた複雑系では、初期状態(Genotype)が同じでも、外部から、意識的に適時に介入すれば、ある特異点(Phenotype)で分岐し多様性のある制御(Dramatype)が可能になるはずである。 病気はDramatypeなる故に、予防、治療が成立する。】とさりげなく語った。  『教育』は『人生の意義と目的の静思』へとも導くものと考える。 多数の質問もあり、大変有意義な、貴重な時となった。 筆者の中国語訳の本が読みたいとのことである。 大いに感動した。  次回(10月10日)の講義【『がん研究の最前線Cancer Research and Education』社会とのつながり(家族性腫瘍に対するコンサルテーションなど)(Connection with society(consultation for familial tumors, etc.) キーワード:がん哲学 ・遺伝性がん ・環境発がん Keywords:Cancer Philosophy・Hereditary Cancer・Environmental Cancer】に中国語訳を持参する。  10月9日(15:15~16:45) は、順天堂大学大学院修士課程『Overview of Human Pathology and Oncology 病理腫瘍病態学概論』は、海外留学生への英語での講義『Cance