第490回 『精神的食料』 〜 どんな境遇、状況でも支援する 〜
2025年8月4日 猛暑(35度)の東京では、筆者は【ひばりヶ丘駅 ―> 池袋駅 ―> 新宿駅 ―> 中野駅 ―> 新渡戸稲造(1862-1933)記念センター in 新渡戸記念中野総合病院 ー> 中野駅 ―> 御茶ノ水駅 ―> 順天堂大学 ―> 本郷三丁目駅 ―> 池袋駅 ―> ひばりヶ丘駅】の『電車の旅』であった。
新渡戸稲造記念センターで【新渡戸記念中野総合病院だより8月号(2025年8月1日号434号)】を拝読した。 新渡戸記念中野総合病院 病院長 山根道雄先生の【新渡戸稲造『一日一言』(八月二十九日)】に、『長年月の間には自ら練習も積み、一時の失敗に落胆せず、一時の成功に誇らず、滔々(とうとう)として流るる大河の如くなるべし。』が記載されていた。 大いに感動した。 まさに、『一日の精神的食料』(新渡戸稲造)である。 新渡戸記念中野総合病院の理念は、【新渡戸稲造博士の精神(誠意と思いやりの心)を基にした医療を誠実に実践し、疾病を抱えた人を真心で支援する】と謳われている。
筆者が2019年3月順天堂大学病理・腫瘍学教授を定年退職して名誉教授を拝命した翌月(4月)に『新渡戸稲造記念センター』が設立された。【『新渡戸稲造記念センター』は、東京医療利用組合(現・東京医療生活協同組合)の初代組合長(理事長)である新渡戸稲造博士の志こころざしを 日本の国内外へ広め、実践する拠点となります。『新渡戸稲造記念センター』のセンター長には、新渡戸稲造博士の専門家として本邦の第一人者で、新渡戸博士の志を継承して活躍されている樋野興夫先生が就任されました。】と紹介された。 そして『がん哲学外来 in 新渡戸稲造記念センター』が開設される運びとなった。 『人知を超えて、時が進んでいる』ことを実感した。
【『医療者の道 〜 尺取虫運動に学ぶ 〜』は、『自分のoriginal pointを固めてから、後ろの吸盤を 前に動かし、そこで固定して 前部の足を前に進める。 かくて いつも自分のoriginalityを 失わないですむ』。& 『どんな境遇、状況でも 確実に 前進できる人物になれの心得』】であろう。『医療者と患者の隙間を埋める時代的要請』を痛感する日々である。