第502回「楕円形の心」 視野狭窄にならず、丁寧な観察 〜 心の持ち方の修練・訓練 〜
筆者は、2025年10月3日 病理医としての定例の病理組織診断業務に赴いた。【顕微鏡でマクロからミクロの丁寧な観察 & 俯瞰的に 森を見て 木の皮まで診る】は、 病理医としての『原点』である。 約45年間の病理医としての経験が、『がん哲学 = 生物学の法則+人間学の法則』&『がん哲学外来 = 品性のある強靭で高貴な心の持ち方の厳粛な修練・訓練』ともなっている。『がん細胞の病理』と『人間社会の病理』の類似性が、2001年の【『生物学の法則』+『人間学の法則』=『がん哲学』】の提唱の原点である。 そして、2008年 順天堂大学病院で【『病気』であっても『病人』ではない社会の構築】を目指して『がん哲学外来』が開設された。まさに、『不思議な人生の流れ』である。
筆者は10月4日は、『順天堂大学医学部 病理・腫瘍学教授』時代の 2012年5月26日にスタートした第141回【お茶の水メディカル・カフェ in お茶の水クリスチャン・センター(OCC)】に赴く。
東日本大震災の2011年に創設準備がなされ、2012年に当時OCC副理事長であった今は亡き榊原寛(1941-2020)先生が『お茶の水(OCC)メディカル・カフェ』を始められた。 【『賢明な寛容と配慮 = 多様性のある居場所』が、『お茶の水メディカル・カフェ in お茶の水クリスチャン・センター(OCC)』の心得である。】
昨年(2024年)に『12周年記念誌』が製本された。 来年(2026年)は、第150回【お茶の水メディカル・カフェ in お茶の水クリスチャン・センター(OCC)記念本】の製本される予感がする。『継続の大切さ』を実感する日々である。
順天堂大学医学部 病理・腫瘍学教授であった筆者にとっては、『隣接するOCCとの繋がりは 貴重な人生の出会い』となった。【『高度な専門知識と幅広い教養』を兼ね備え『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む 具眼の士』&『時代を動かすリーダーの 清々しい胆力としての 人間の知恵と洞察とともに、自由にして勇気ある行動』(南原繁:1889-1974)著の『新渡戸稲造(1862-1933)先生』より)】が、『現代社会での 一筋の光となる 言葉の処方箋である』と痛感する。