第475回 軸を定めて終始一貫 〜『世渡りの道』〜
2025年5月17日 早稲田大学エクステンションセンー(中野校)での講座【ジャンル 人間の探求:がんと生きる哲学 医師との対話を通して『がん』と生きる方法を考える。】に赴いた。 今回は、テキスト:『新渡戸稲造 壁を破る言葉』(三笠書房)の『新渡戸稲造の言葉』の一部を音読しながら質問を受け進めた。
勇気を修養する人は、進むほうの勇ばかりでなく、退いて守るほうの沈勇も また養うように心がけなければならない。 両者がそろってこそ、真の勇気が得られる。『修養』
軸を定めて終始一貫せよ。 すると、それがいかに些細なことであっても、偉大な効果をもたらすことができる。 それがつまらないと思えるようなことでも、徹底していけば、いずれ身につくからだ。 難しいことではなく、ありふれたことを 毎日繰り返していくことだ。『人生読本』
大きな問題を解決する第一歩としては、足元から始めたい。 つまり人生の目的とは 何かという問題に入る初歩として、自分は何のために この世に生きているか、自分は何をしたら いちばん心を満足させうるかを問えばよい。 その答えが見つかったなら、人生の目的という大問題の解答も おのずからわかるようになるであろう。『世渡りの道』
目的は高い理想に置き、それに到達する道は臨機応変にとるべし。 最も必要なことは、常に志を忘れないように 心にかけて記憶することである。『武士道』
愛、寛容、他者への情愛、哀れみの心、すなわち「仁」は、常に至高の徳として、人間の魂がもつ あらゆる性質の中で、もっとも気高きものとして 認められてきた。 それは二重の意味で「王者の徳」とされている。『武士道』
今回、『暴れん坊将軍』の主題歌『がまん坂』の歌詞『俺がやらなきゃ誰がやる』(北島三郎)の話でも大いに盛り上がった。