第417回 『医療者の根幹』〜 学問的、科学的、人間的な責任で、手をさしのべる 〜

 2024年7月23日 筆者が代表を務める『Lynch(リンチ)症候群研究会』のZoom運営委員会に出席した。 佐伯春美先生(順天堂大学医学部)の司会で進められた。 真摯な働きには大いに感服した。 ただただ感謝である。

 石田秀行先生(埼玉医科大学総合医療センター 消化管・一般外科/ゲノム診療科教授)、冨田尚裕先生(市立豊中病 がん診療部 外科)のご発言は、大いに勉強なった。 まさに『純度の高い専門性と社会的包容力』の実践である!

 今年(2024年)8月1日【第10回リンチ症候群研究会・第6回がんゲノム医療時代におけるLynch症候群研究会合同学術集会・市民公開フォーラム】が、『がん研有明病院臨床遺伝医療部』の金子景香先生と冨田尚裕先生のお二人の大会長のもと【“Lynch Syndrome Day 2024”(国立がん研究センター)】がハイブリッド形式(現地+Zoomでのオンライン配信)で開催される。

 思えば、筆者は『リンチ症候群研究会』設立の時、趣旨として【近年、遺伝性腫瘍に関する注目度が高まり、一般市民にも知られるようになってきており、様々な分野の医療従事者も、その対応を求められつつある。―― リンチ症候群は、『ミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列変異を原因とする常染色体優性遺伝性疾患である』と定義され、―― 遺伝に関する指針やガイドラインに沿った検査の実施が必要であると考えられる。―― 各科臨床医・臨床遺伝専門医・病理医が連携を取り、院内体制の構築を検討する必要がある。――『リンチ症候群研究会』では、リンチ症候群の概要とその診療に関連する情報を提供したいと考えている。】と述べた。 今後の展望を大いに期待したいものである。

『リンチ症候群研究会の3つの使命』

1)学問的、科学的な責任で、病気を診断・治療する

2) 人間的な責任で、手をさしのべる

3) 病気(遺伝病)も単なる個性である社会構築

まさに、『医療者の根幹』ではなかろうか! 

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