第404回 異分野の仲間達との交流 〜 役割が生まれ最善を考える 〜

 2024年5月19日『東久留米がん哲学外来・カフェ』と読書会である。 スタッフの皆様の熱意、真摯なる姿には、ただただ感謝である。

『東久留米がん哲学外来・カフェ』は、2008年10月にスタートした。『東久留米がん哲学外来・カフェ』に参加された方から【樋野先生、今日も楽しい時間を作っていただき ありがとうございました。 先生の笑顔や言葉に どれだけ励まされたことか。 治療はあっても 楽しく明るく生きられたのは 先生のおかげです! 先生や皆さんとの時間は 本当に楽しく、私の生きる力になっています! 楽しすぎて あっという間に時間が 過ぎてしまいます。 先生の側にいると 楽しい事がいっぱいで ワクワクしますね。】との心温まる、励ましのコメント頂いたものである。 涙無くして語れない!

 読書会は、2007年から『武士道/新渡戸稲造著・矢内原忠雄訳』と『代表的日本人/内村鑑三著』の交互の読書会を異分野の愉快な仲間達と継続している。皆にとって、日常のそれぞれの置かれた生活の場での苦労を忘れ、貴重な一時の憩いの場でもある。

 思えば、検事総長退任後に、新渡戸稲造が初代学長であった東京女子大学理事長に 就任された 今は亡き原田明夫氏(1939-2017)と一緒に、2000 年『新渡戸稲造 武士道 100周年記念シンポ』、『新渡戸稲造生誕 140年』(2002年)、『新渡戸稲造没後 70年』(2003年)、『新渡戸稲造 5000円札さようならシンポ』(2004年)を企画する機会が与えられた。『起こったことは仕方がないのだから、そのことを前提に最善を考えよう』の学びが、2008年1月 順天堂大学での『がん哲学外来』開設の原点となった。 そして、病院外での『東久留米がん哲学外来・カフェ』が始まった。 新渡戸稲造(1862-1933)の言葉に『人生に逆境も順境もない』とある。 【自分のことばかり考えると、悩みや苦しみが立ちはだかって逆境になる。 でも、自分よりも困った人に手を差し伸べようとすれば、自らの役割が生まれ、逆境はむしろ順境になる。】 まさに『東久留米がん哲学外来・カフェ』の原点であり『東久留米がん哲学外来・カフェ』の継続の大切さを痛感する日々である。

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