第400回 『人生とは、心の持ち方なのだ』 〜 与えられている 〜

 2024年4月27日午前中 早稲田大学エクステンションセンター中野校での講座に赴いた。 テキストは『新渡戸稲造 壁を破る言葉: 逆境に立ち向かう者へ40のメッセージ』(三笠書房 出版)を使用した。 今回は【第1章『逆境にどう立ち向かうか』〜 5節『いまの自分の人生』に集中せよ  6節 修養に励み、少しの油断もしない  7節『自分は自分』という誇りを持つ 〜】の箇所を、受講者と音読しながら進めた。 大変有意義な充実した時であった。

 毎回、新たなる学びが与えられる。 【人生邂逅の3大法則 ~ 良き先生(重心)& 良き友(外心)& 良き読書(内心) ~】を実感する。 まさに、『人生とは、心の持ち方なのだ』(新渡戸稲造 1862-1933)の復学である。

 5月1日は島根大学医学部での授業【医療倫理・プロフェッショナリズム『がん哲学 〜コロナ時代の哲学 〜』】の機会が与えられ帰郷する。 今から約1300年前、712年に編纂された『古事記』に登場する、医療の原点を教えてくれる大国主命の出雲大社から、8キロほど、峠を越えて美しい日本海に面した小さな村が、筆者の生まれ育った島根県出雲市大社町鵜峠である。 隣の鷺浦地区と合わせて、鵜鷺と呼ばれている。713年に編纂が命じられたという『出雲国風土記』にも登場する歴史ある地である。

 故郷は無医村であり、幼年期、熱を出しては母に背負われて、峠のトンネルを通って、隣の村(鷺浦)の診療所に行った体験が、今でも脳裏に焼き付いている。 筆者は人生3歳にして医者になろうと思ったようである。 

 カーライルの『サーター・リサータス:衣装哲学』の『“Do thy Duty, which lies nearest thee, which thou knowest to be a Duty”(汝の義務を尽くせ。汝の最も近くにある義務を尽くせ、汝が義務と知られるものを尽くせ)』の復学の日々である。 まさに、Hope(希望)、Assistance(協力)、Support(支援)の頭文字=haveの3人称(has)=『持っている、身につけている、与えられている』の実感である。

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