第376回 『他人へのおもいやり』 〜 『自分らしさを失わない』 〜

 2024年1月20日(土)午前 東急池上線の『雪が谷大塚駅』で下車し、大田区立調布大塚小学校校長の玉野麻衣先生の招きで、『令和5年度 体育・健康教育授業地区公開講座:自分らしさを失わないために大切なこと』で、『6年生授業』と『教員、保護者向けの講演及び意見交換会』に赴いた。 小学生、教職員、保護者の熱心な聴講の姿勢には、大いに感動した。 大変貴重な時となった。


 筆者は、生徒に【『涙とともに パンを食べた者でなければ 人生の味は分からない』(ゲーテ:1749-1832)、ゲーテを こよなく敬愛したスイスの作家 ヨハンナ・シュピリ(1827-1901)の『アルプスの少女ハイジ』(『ハイジ、クララ』の『自己形成小説』)の現代的意義は、『喜んで無邪気に 小さなことに 大きな愛を込める』、また『愛がなければ 全ては無意味である』】とさりげなく語った。

 数年前に東急池上線沿いにある洗足池の勝海舟夫妻(勝海舟:1823-1899、民子:1821-1905)の墓に行ったことが鮮明に蘇ってきた。 母を亡くして 悩んでいるクララ・ホイットニー(Clara A. N. Whitney、1860-1936)に対して、勝海舟の奥さんの言葉『悲しい時には 私達の所へいらっしゃい、一緒に泣きましょう、そしてあなたが 仕合せな時には 一緒に笑いましょう。さあ勇気をお出しなさい、—— これから先の長い年月のことは考えず、今日という日以外には 日がないと思って ただ毎日をお過ごしなさい』は、『訪れる人を 温かく迎い入れる原点』でもあり、筆者の『がん哲学外来』の心得となった。 

 クララは、教師として1875年に来日した父と一緒に5年間日本で暮らし、1880年にアメリカへ帰国。 1882年に再来日し、1886年 勝海舟の息子:梅太郎(1864-1925)と結婚した。 1900年 子供達と帰国した。 

 午後は『お茶の水メデイカル・カフェ in OCC』に向かった。大変有意義な時であった。【人間の身体と 臓器、組織、細胞の役割分担と お互いの非連続性の中の連続性、そして、傷害時における全体的な『いたわり』の理解は、人間の在り方への深い洞察へと誘う = 『他人へのおもいやり』の実践】でもあろう。

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