第314回 『差異vs不平等』 〜 『区別 vs 差別』 〜

 2023年4月15日『がんサポートナース』(代表 片岡幸子氏)でのZoom講演会に参上した。 質問も多数あり、大変有意義な時であった。 片岡氏と沼澤信明氏とは、『日本地域医療連携システム学会』について話が盛り上がった。 丁度、昨年(2022年)の大阪府豊中市での第5回『日本地域医療連携システム学会』の記念誌が送られてきた。


 今年(2023年)の第6回『日本地域医療連携システム学会』は、12月2日東京都中野区で開催される。 来年(2024年)の第7回『日本地域医療連携システム学会』は、三重県で、片岡幸子氏/沼澤 信明氏の主催で開催されることが決定された。 良きタイミングとなった。

 2023年4月16日は、Christian Academy in Japan (CAJ)で、2008年から毎月行なっている『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』に赴いた。個人面談の機会も与えられ、貴重な時となった。

その後は、2007年からスタートした読書会で、東久留米駅の『East Side カフェ』に移動した。 今回の読書会の箇所は『武士道』の第14章『婦人の教育および地位』で、野澤登美子氏と木戸良江氏が、音読を担当された。 筆者は、2007年から新渡戸稲造(1862-1933)の『武士道』と内村鑑三(1861-1930)の『代表的日本人』読書会を継続的に進めている。 

 今回は【『彼女の存在が役立てば夫と共に舞台の上に立ち、もし夫の働きの邪魔になれば彼女は幕の後に退く。』、『自己の個性をさえ犠牲にして己れよりも高き目的に仕える』】が、特に印象に残った。 また『差異と不平等との区別』の学びの時となった。『差異=区別vs不平等=差別』である。



【新渡戸稲造の精神から何を学ぶのか? & 新渡戸稲造から教えられた『言葉の処方箋』は?】。 筆者は2008年に順天堂大学医学部附属順天堂医院で『がん哲学外来』を開設し、がんにまつわるさまざまな悩みの解消に、つとめてきた。 5000人以上の患者さんやそのご家族と面談し、がん患者さんの声に耳を傾け、苦しみを和らげるのが目的の為である。 それは筆者が、がんの研究をする『病理学者』である以上に、新渡戸稲造の言葉に深い共感を覚えたからである。 面談者に出す『言葉の処方箋』は、新渡戸稲造を筆頭に筆者が尊敬する人物から学んだ『人生哲学のエッセンス』であり、筆者の生きる基軸にもなっている。


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