第306回 精神的デフレ 〜 総合ビジョンを問い直す 〜

 今年(2023年)は、著書『われ21世紀の新渡戸とならん』(2003年発行)出版20周年である。 20周年記念として 新刊【ブログ『楕円形の心』全集】の企画が進められている。想えば 『われ21世紀の新渡戸とならん』の【序文 ― つもりちがい ― 筆者は、夏休み、ふるさとの出雲大社に三日間、帰郷した。Wifeと閑散とした雨の出雲大社を散歩しながら、ふと入った、土産店で、『つもりちがい十ヶ条』という板札を見つけた。

1 高いつもりで低いのが教養

2 低いつもりで高いのが気位

3 深いつもりで浅いのが知識

4 浅いつもりで深いのが欲望

5 厚いつもりで薄いのが人情

6 薄いつもりで厚いのが面皮

7 強いつもりで弱いのが根性

8 弱いつもりで強いのが自我

9 多いつもりで少ないのが分別

10 少ないつもりで多いのが無駄

なるほどと、いたく感心した。 帰郷中は全日、雨であり、日本海の波も荒く、海水浴も、父の小舟を出して魚釣りにも行けず、子供たちは大変残念がっていたが、筆者にとっては、この『つもりちがい10ヶ条』との出会いは大いなる収穫であった。 まさに、大自然の中で「静思」するときが与えられた。ところでこの度、新渡戸稲造(1862~1933)没後70年および世界に誇る癌病理学者吉田富三(1903~1973)生誕100年を記念してイーグレープより『われ21世紀の新渡戸とならん』のタイトルで本が出版されることになった。 この本は筆者が日本学会事務センターの広報誌『Scientia』に連載した文章を集めたものである。 興味と関心をもって読んで頂いた人が、少なからずいたようである。 これこそ まさに予想外であり、『つもりちがい』である。―― 】と記述されている。 新刊が『精神的デフレが進む現代 & 総合ビジョンを問い直す = 貴重な学び』の機会になれば望外の喜びである。


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