第303回 common sense(社会常識)を備え持つ 〜 柔軟性のある人格者 〜

 2023年2月28日、山梨英和大学(山梨県甲府市)の大久保絹先生から『チャペルだより』(3月16日発行予定)の原稿が送られてきた。 2022年10月19日山梨英和大学での講演『2022年度 山梨英和大学 半日修養会講演『自分の力が人に役に立つと思うときは進んでやれ』】が、掲載されるとのことである。 心温まる配慮には大いに感動した。 本当に良き想い出となった。

 【1919年パリ講和会議が開催されている頃、『スペインかぜ』がフランスでも猛威をふるっていて、パンデミック(世界流行)で、感染者6億人、死者4000〜5000万人にも達したと推定されている。 以前に聞いたものである。 その時、新渡戸稲造はパリにいて、その後、国際連盟事務次長(1920〜1926)に就任している。 トーマス・カーライル(Thomas Carlyle;1795-1881)の影響を受けた新渡戸稲造は、「common sense(社会常識)を備えもった柔軟性のある人格者」と謳われている。 「コロナ時代の生き方」が問われている現在、「新渡戸稲造なら、何と語るのであろうか?」の静思の日々である。 ―― 思えば、私の最初の本は、2003年11月10日発行の『われ21世紀の新渡戸とならん』である。『高度な専門知識と幅広い教養』&『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む』は、教育者の務めであろう。】と述べたものである。

 【『夕闇に飛び立つミネルバの梟』は、ドイツの哲学者ヘーゲル(1770-1831)の言葉である。 『夕闇に飛び立つ』とは、『物事が解決してから 偉そうな口をたたく人:後追い』である。 傍観者にならない『朝方に舞い上がるミネルバの梟』の姿勢が大切ではないか! 大いなる人物や収穫物というのは、存命中に実を結んだものだけではない。 故に後世に生まれた我々がこれを『温故』し『創新』することによって 現代に貢献できる。 これは『勇ましき高尚なる生涯』である。『勇ましき高尚』の『高尚』とは、人のために我を忘れてやることであり、『勇ましき』というのはイエスかノーかをはっきり言えることだ。】が鮮明に思い出される日々である。 2023年3月1日は『ヨブ記』について、出版社との面談を行う。 新刊が実現したら歴史的快挙となろう! その後、『南原繁研究会』の代表を務める筆者は、Zoom『南原繁研究会企画委員会』に参加である。

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