第301 回 『専門分野を極め本質を取れ』 〜 『活動を継続』 〜

 2023年2月21日 『宮川庚子記念研究財団』(東京都港区)の評議員会に赴いた。

【肝炎ウイルスに起因する肝炎・肝癌の研究の企画推進を図る事を通じて、国内外の学術団体との交流を図り、肝炎・肝癌研究者への助成、肝炎・肝癌の診断、予防及び治療に関する知識の普及等を実施して、肝炎・肝癌の撲滅を企図する。 宮川庚子記念研究財団は、1993年93歳で御逝去なされた宮川庚子医師を記念する研究財団です。 宮川庚子医師は女性として日本で最初に医学博士の学位を授与されております。 宮川庚子医師は長年にわたり東京都港区南青山で耳鼻科医院を開業し、その生涯は『言い訳するな、甘えるな、こて先せずに、本質を取れ』を信条とする厳しい生き方でした。 ご子息の宮川侑三内科医師の長年の肝臓病学との関わりから、1995年11月20日に当財団が設立されました。 設立当時の日本の肝臓病の現状は、B型肝炎に対する母子感染防止事業(1986年以降)の推進によりB型肝炎ウイルスキャリア数は激減し、一方、C型肝炎については輸血血液のC型肝炎ウイルス(1988年発見プレスリリース)スクリーニング法の進歩と医療環境の改善に伴い新しい感染者はほとんど認められなくなりました。 しかしながら過去においてB型あるいはC型肝炎ウイルスキャリアになった人は合計350万人以上でこれらの人は肝硬変、肝細胞癌に向かって進行しており日本人にとって重大な健康被害が未解決の問題として残っていました。 当財団は肝炎・肝細胞癌の制圧を主な事業目標として、同分野の研究の推進・助成、研修会・講演会の開催、医学功労者の顕彰などの事業を開始し、-- 活動を継続してきました。】

と謳われている。

 今年(2023年)は、世界で始めて『肝がん』を発生させた(1932年)『吉田富三(1903-1973)』の『没後50周年、生誕120周年記念』である。【吉田富三博士は病理学という専門分野を極め、さらにまた、医療制度や国語政策にも取り組み、重要な提言を行っている。 吉田富三博士は、『人体の中で起こっていることは、社会と連動している』といい『がん細胞に起こることは必ず人間社会にも起こる』といっている。 ここに、『がん哲学』の源流がある】と筆者の文章が掲載されている記念誌が2023年2月20日【吉田富三記念館】(福島県)から送られて来た。 不思議な繋がりを痛感する日々である。

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