第272回 行動に普遍性の烙印を押す 〜 異なる人間と共存 〜

 2022年10月11日、 筆者が理事長を務める恵泉女学園の学園学校会議に出席した。 大変有意義な貴重な時であった。 日々勉強である。 

 2022年10月12日 岡山県瀬戸内市の国立ハンセン病療養所 長島愛生園での『愛カフェ10周年記念』(2022年9月27日)の新聞記事(10月9日付;斉藤貞三郎 毎日新聞大阪本社編集局記者)が、送られて来た。


「岡山面(鳥取、島根共通)に記事が掲載されました。」とのことである。 早速、新聞を拝読された方から、【「仲良しだけが集まる同心円ではなく 異なる人間が共存する楕円形であることが 今の時代に大切だ」とカフェや園の意義を語った。】との文章に感銘されたとの連絡が届いた。 大いに感動した。

 筆者は、2022年9月27日『国立ハンセン病療養所長島愛生園』での『長島愛生園 愛カフェ10周年記念』に招かれた。


 京都から田中真美 先生、兵庫、東京からは、神谷美恵子(1914-1979)の親族の方も参加され、上記の新聞記者も取材に来ておられた。 早速【『神谷美恵子記念 がん哲学学校 in 長島愛カフェ』10周年記念の集いは大いに盛り上がり、意義深い会になりました。』、「先生の最後のお話しに、新渡戸稲造(1862-1933)がユネスコの前身を設立したとありました。 前田多門(1884-1962)も前田陽一(1911-1987)もユネスコの仕事に取組んでいました。『10年後の長島愛生園を考える会』の設立でしたね!」】などなど心温まる励ましの感想を頂いた。

 2030年は、長島愛生園創立100年とのことである。『10年後の長島愛生園を考える会』は、『新渡戸稲造セミナーハウス in 長島愛生園』創設へと繋がり 次世代の『長島愛生園』の役割使命を静思する時代的要請ではなかろうか! 筆者は『新渡戸稲造セミナーハウス in長島愛生園』が、小学生、中学生、高校生、大学生の教育の修養の場として活用されればと切に願う。「教養ある人間とは、自分のあらゆる行動に普遍性の烙印を押すことであり、自己の特殊性を放棄して普遍的な原則に従って行為する人間のことである」(南原繁:1889-1974)が思い出される今日この頃である。 一見「理解不能モード」である複雑な現代社会・混沌の中での「一筋の光」を感ずる日々でもある。 

このブログの人気の投稿

第2回 『何があっても、いつ、どこにあっても なくてはならない人に おなりなさい』

第108回 矢形 寛 先生の生涯 〜「火焔のうちにある 燃料の如く 自ら燃えよ!」〜

第381回 『よくみる よくきく よくする』〜 寄り添う いい言葉 〜