第259回 人生の妙味 〜 深く掘れ 〜

 2022年7月11日、筆者が理事長を務める恵泉女学園でのZoom「学園学校会議」に赴いた(世田谷区の経堂駅)。 その後、東久留米駅で出版社との面談の時を持った。 『新渡戸稲造生誕160周年』を記念して新刊が企画されるようである。

 「元来、人生は悲哀に満ちたものである。でも悲哀はけっして悪いものではない。宇治の玉露が、味わううちに言い知れぬ深い味を感じさせるように、悲哀は人生の妙味である」(新渡戸稲造)が趣旨となろう! 今回の面談は、新渡戸稲造 (1862-1933) の話で大いに盛り上がった。 8月3日での軽井沢の講演会『新渡戸稲造生誕 160周年記念』にも参加されるであろう。


 「昔の人にも 今の人にも、敬意を表すべき人が 大勢あったのである」(森鴎外; 1862-1922)が鮮明に想い出される日々である。 今年は、森鴎外の生誕160周年で、没100周年でもある。 生誕は、新渡戸稲造と同年である。 これも、不思議である。

 【かっては『燃え尽き症候群』であったが、現在は、『燃えない症候群』の蔓延化】とのことである。 まさに、『自分をもっと深く掘れ=「品格」をつくる生き方』 & 『自分の力が人の役に立つと思うときは進んでやれ』(新渡戸稲造)が時代的要請であろう! 

 2022年7月12日は、順天堂大学 保健医療学部の理学療法学科の授業『病理学概論』を行なった。 今回も教科書『カラーで学べる病理学』を音読しながら進めた。 箇所は、【炎症:炎症とは、炎症の基本病変、急性炎症のしくみ、急性炎症の種類】であった。 誠実に教科書を音読する学生の姿勢と真摯な質問には、大いに感動した。 教育の基本理念:人材の育成は、「自分の長所・持ち味を最高に生かす人」&「代役のきかない人」&「最高の感謝とは、勤勉と正直を実行して成功したときには それを他人のおかげにし、失敗したときには それを自分のせいにする」(新渡戸稲造)であることを痛感する時となった。

このブログの人気の投稿

第2回 『何があっても、いつ、どこにあっても なくてはならない人に おなりなさい』

第108回 矢形 寛 先生の生涯 〜「火焔のうちにある 燃料の如く 自ら燃えよ!」〜

第381回 『よくみる よくきく よくする』〜 寄り添う いい言葉 〜