第246回 視野狭窄にならず 〜 時代を読む〜

 2022年4月11日、京王多摩センターを散策した。

 『「多摩センター」駅に降り立てば、緩やかに傾斜する赤レンガ通り、並木の中に点在するビタミンカラーの商業施設群、そして正面には「パルテノン多摩」がそびえ、まるでテーマパークのようだ。楠の並木のその先に望む「パルテノン多摩」は1987年に開館。80段の大階段、8本柱のパーゴラなど個性的なデザインを誇るこの施設は「多摩センター」の街の象徴。――ハロウィンやクラフトフェアなどのイベントも催され、冬のイルミネーションも楽しみのひとつ。多くの来街者が訪れ、街はいつも活気にあふれている。』と謳われている。 京王プラザホテル多摩のロビーでお茶を飲み、その後、スクールバスで多摩キャンパスの恵泉女学園大学に向い、学園学校会議に出席した。 充実した『多摩の旅』であった。

 2022年4月12日、南原繁研究会の代表を務める筆者は、Zoom方式の幹事会に出席した。 毎年開催されている文化の日(11月3日)の『南原繁シンポジウム』が楽しみである。


  筆者は、19歳の時、京都の浪人時代に、予備校の先生【東京大学法学部の学生で、南原繁(1889-1974)が当時の東京大学総長】から、南原繁は【「高度な専門知識と幅広い教養」を兼ね備えている人物であり、『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む『「具眼の士」』】であったと、また、【自分の住処だけで論ずるのではなく、空に上から、自分の住処を視る「向上心のある虫」になれ】と 学んだものである。 まさに、「俯瞰的な大局観のある人物」の育成訓練である。 南原繁の恩師の新渡戸稲造(1862-1933)の「目的は 高い理想に置き、それに到達する道は 臨機応変に取るべし」との教訓が今に生きる日々である。

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