第223回 「心に木を植える」 〜 清々しい胆力 〜

 2021年11月1日(月)、東京情報大学(千葉県千葉市)でZoom授業『病理学』に赴いた。 今回は、『感染』、『変性・壊死・萎縮・老化』、『腫瘍と過形成』について講義した。  真摯に教科書を音読する学生の姿勢には、大いに感動した。  いつか、対面でも風貌を見たいものである。  

 2021年11月2日午前、理事長を務める「恵泉女学園」(東京都世田谷区)の「創立92周年記念式」に出席した。  筆者は、挨拶、永年勤続者表彰、名誉理事長贈呈を行う機会が与えられた。  宮城県気仙沼の畠山重篤 先生(NPO法人 森は海の恋人 理事長)の記念講演『森は海の恋人 〜 人の心に木を植える 〜』は、大変勉強になった。  2021年11月3日(文化の日)は、恵泉デーに参加した。  「課外オーケストラ」、「中学ダンスクラブ」、「チアリーディング クラブ」を観賞した。  中学生・高校生の熱意溢れる活躍には、心が癒された。

 2021年11月2日午後は、第18回南原繁シンポジウム(主催:南原繁研究会、後援:岩波書店、学士会、東京大学出版会、公共哲学ネットワーク)(学士会館に於いて)に赴いた。  今回のテーマは、『南原繁における学問と政治 〜 南原政治哲学を読み直す 〜』であった。

 

筆者は、南原繁研究会 代表として『開会挨拶』を行った。 

 ”南原繁が東大総長時代の法学部と医学部の学生であった2人の恩師から、南原繁の風貌、人となりを直接うかがうことが出来た。  南原繁は、「高度な専門知識と幅広い教養」を兼ね備えている人物であり、『視野狭窄にならず、複眼の思考を持ち、教養を深め、時代を読む「具眼の士」』である。  『教養ある人間とは、「自分のあらゆる行動に 普遍性の烙印を押すこと」であり、「自己の特殊性を放棄して 普遍的な原則に従って行為する人間」のことである。  それは 人間の直接的な衝動や熱情によって行動する代りに、つねに 理論的な態度をとるように訓練されることである。』{南原繁著作集第3巻より}。「時代を動かすリーダーの清々しい胆力」としての「人間の知恵と洞察とともに、自由にして勇気ある行動」(南原繁著の「新渡戸稲造先生」より)の文章が思い出される今日この頃である。”

と語った。  アナウンサー 滝水瞳 氏(元NHKアナウンサー)の品性ある心温まる司会のもと、発表者の「純度の高い専門性」のある内容には、大いに勉強になった。  「本質的な人間教育の見直し」の時代的様相を痛感する日々である。

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