第216回 恩返し〜 生き物との交流 〜
2021年9月14日、第84回『がん哲学外来メディカル・カフェ@よどなし』(淀橋教会に於いて)に赴いた。 35を超える多数の質問が寄せられた(下記)。 大いに感動した。
<癌について>
1)漢方治療と西洋医学がありますが、どう違いますか。
――
4)癌は今や二人に一人がなる時代であれば、癌保険などの経済的な備えはどうしても必要でしょうか。
5)癌が再発する場合は、最初より悪化する場合が多いのでしょうか。それとも全くケースバイケースなのでしょうか。
――
<コロナについて>
7)コロナ禍で、免疫をつける様々なことが注目されていますが、免疫というのはどのくらいの期間で上がるものなのでしょうか。
8)医療現場逼迫の影響で、救急でも病院での受診が困難なケースが見られるようになっています。症状が悪化し、治療が受けにくい場合、どうすればいいでしょうか。
9)例えばコロナのような目に見えない不安に駆られた時、どんな解消法がありますか?
10)コロナよりも癌の方が、患者数も、死者も多いと思いますが、コロナの方が恐れられているように思います。何故なのでしょう。
<がん哲学外来について>
11)もうすぐ敬老の日です。長く生きることも幸せですが、メディカル・カフェに出ていると、そればかりではないという思いが強くなりました。もし先生が敬老会に招かれたら、どのようなお話をなさいますか?
12)「品性の完成」で大切なことはなんですか?
13)先生の言葉の処方箋「ほっとけ、気にするな」や、嫌なこと他人に言われることは「虱にチクリと刺されるようなものだ」ということが、何度も伺っているうちにわかってきましたが、そのことを悩んでいる友人に伝えたら、「私の気持ちをわかってくれない。他人事のように思っているでしょう」と言われました。―― どのような心構えで接したらよいでしょうか。
14)著書の中にある「よい努力」の話を聞かせてください。
15)小学生へのがん哲学の講演の時は、どんな反応がありますか?
16)今後がん哲学の発展や展望があったら、聞いてみたいです。
<人間関係について>
17)「正論」より「配慮」ができるようになるには、どうしたらいいですか? 何か要点があるでしょうか。
18)人付き合いが苦手でも、良い人間関係が結べるでしょうか。
19)自分と全く性格の異なる人を、理解し、コミュニケーションを取っていくのに、言葉と共に何が大切でしょうか。
――
<健康、体について>
――
23)体調が良い時と悪い時の感情には大きな差が出やすくなります。悪い時だとほんの些細なことでも心が乱されてしまいます。どんな対処法がありますか?
24)人間は体調にしろ、その心にしろ、良い状態であったり、悪かったり、いつも変化しているように思いますが、病気か、そうではなく病気気味なのか、その辺を区別するようなものはあるのでしょうか。
――
27)うるさい地域に住んでいる生徒達は、静かな地域に住んでいる生徒達より読解力が低いので、騒音と読解力には相互関係があり、学校等での大事な情報も、騒音と同様に、自ずと遮断してしまうのではないかという仮説を聞いたことがあります。実際に救急車やパチンコ等の不快音が続くと、頭がとても疲れます。そうなると、両親の喧嘩なども不快音の部類に含まれ、子供の家庭環境も学力に係わりがあると思いますが、先生はどのように思われますか?
――
<その他>
30)直接、会って話ができる相手の場合は、話す内容や、行動で、その方が信頼できそうか、だいたいわかるのですが、普段、切り取られたメディアでしか見かけることのない衆参議院の議員さんなどは、誰が信頼できるのか、あるいは口だけなのか、よくわかりません。選挙に積極的に参加したいとは思うのですが、人間性を判断するヒントはありますか?
31)両親も80を過ぎて、そろそろ、県外にある祖父母のお墓について、今後の事を考えなければいけないと思うのですが、樋野先生は、田舎のお墓はどうされましたか?また、日本でも最近は、墓じまいという考え方も出てきましたが、海外では、どのような考え方ですか?
――
33)先生の「仕事以外の生きがい」は、なんでしょうか?
34)先生は、生き物を飼った事がおありですか。もしおありなら、生き物との交流のエピソードなどお聞きしたいです。
――
「本当にありがとうございました。どんな質問をも 受けて立っていかれる先生の姿に励まされています。」、「数か月ぶりに来ることが出来ました。 初めての方も、お帰りの時に、また来ますとおっしゃって帰られました。 カラスの恩返しのお話しには、感動いたしました。」、「帰りのエレベーターで 今日のからすの話しは感動したと あるご婦人が言ってました。」との心温まる励ましのコメントを頂いた。
『カラスの恩返し』とは、「島根県出雲市鵜峠の実家の裏庭に 羽を傷ついたカラスが降り立ち、母は、そのカラスに餌を与え育てた。傷が治り、空に旅立ったカラスが、一年後、再び現れ、裏庭の上空を旋回し、一羽を裏庭に落とし、飛び去っていった。 母に対する恩返しである。 此は、忘れ得ぬ、若き日の実話である。」と 何時も筆者が語ることである。