第207回 「美しい胡蝶蘭」 〜「洗練された自尊心」〜

 2021年7月12日 武蔵野赤十字病院 臨床研究倫理審査委員会に赴いた。  委員会開催の前に、新入職員と面談した。  偶然にも、筆者が、理事長を務める恵泉女学園、理事を勤める東京女子大学(恵泉女学園中学・高等学校→東京女子大学)の卒業生で、真摯な、誠実な人物に感激した。  今後、卒業生で、各地での病院勤務が増える予感する。  武蔵野赤十字病院 病院長 泉並木 先生からは、理事長就任のお祝いの「美しい胡蝶蘭が届きました。」との連絡を事務局長から頂いた。  涙無くして語れない!

 翌日の7月13日は、恵泉女学園の中高職員会議で、理事長挨拶の機会が与えられた。  新渡戸稲造(1862-1933)から学んだ河井道(1877-1953)が、初代学園長である恵泉女学園の9代目理事長を拝命することになったので、河井道の自著『わたしのランターン』の終わりの「ここまで、わたしは、私のランターンをかかげてきた。時がくると、それは別の手へとひき継がれて、さらに先へと運ばれていくであろう。私たちの魂の「太陽」が、この世界の面から、うれいと闇の跡をひとひらも残さず追いはらうまで、このランターンが、芯を切りととのえられ、燃え続けていくように、わたしはそれのみを願っている」の文章を紹介した。  また、「段階ごとに辛抱強く、丁寧に仕上げていく。最後に立派に完成する。」のは、教育(者)の実践でもありましょうと語った。  

 女子教育に 大いなる理解を示した新渡戸稲造(東京女子大学 初代学長)が、河井道(恵泉女学園 創立者)、津田梅子(1864―1929; 女子英學塾 創立者)、安井てつ(1870-1945;東京女子大学 第2代学長)を 援護した三人に共通するのは「洗練された自尊心」の人格像であると謳われている。  まさに、『種を蒔く人になりなさい』の実践であろう!

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