第188回 「先人の 選りすぐりの 珠玉の言葉」 〜 「鼓舞する力が 湧き起こる」 〜

 2021年2月27日、『がんサポートナース養成講座』(片岡幸子 代表)のZoom講義『医療者の道 〜 尺取虫運動に学ぶ 〜』に赴いた。 『尺取虫運動 = 自分のoriginal pointを固めてから、後ろの吸盤を 前に動かし、そこで固定して 前部の足に前に進める。  かくて いつも自分のoriginalityを 失わないですむ。』&「どんな境遇、状況でも 確実に 前進できる人物になれ」と 語った。 愛知県、神奈川県、埼玉県、新潟県、東京都、佐賀県、茨城県から、多数の真摯な感想文が寄せられた。

「今日は、心にしみる講座をありがとうございました。  日々の仕事の他に、がん哲学カフェや講座で 全国を回っておられる忙しさの中、『 暇げな風貌』を 大切にしておられるのが よく分かり、勝手に親しみを感じてしまいました。 --- 淡々とお話しされて どれもこれもが スっと入ってくる そんな時間でした。 --- きっとわたしは 毎日の生活の中で、視野が狭くなったり 見るべき方向が 間違ったりしていきそうになるので、馬から降りて 同じ目線になり 今日の沢山のメモを見返しながら 尺取虫の様に進んで行きます。誰かの役に立てるよう、患者さんと医療の隙間を 埋めていけるよう、暇げな風貌を 目指していきたいと思います。」

「樋野先生の講義は 一言一言が心に響きました。  今まで携わってきた患者さんに、こんなふうな考え方で 接すれば良かったのかと、振り返りになり、これからの患者さんへの 接し方の学びになりました。  看護師を続けていけるヒントを頂きました。」

「他者に寄り添うためには 先ずは自分の心を 磨かなくてはいけない!と 感じました。  独特の言い回しですが、温かさが 伝わってきた講義でした。」

「樋野先生の講義を聞いて、たくさんの気づきと 深い感動を得ることができました。  先生が著書に書いていらっしゃる通り、人は目的を失うと弱くなります。  生きる意味を見失うともろくなられます。  先生がご紹介して下さった言葉の処方箋を思い出して、その言葉を軸にして 物事を考えていきたいと思います。--- 心の隙間にそっと光を差す、言葉を与える、相手の気持ちになって 偉大なるお節介を 実践できるよう努力したいと思います。」

などなどの 心温まるコメントに、大いに感動した。

 また、「樋野先生が 長年観察してこられた がん組織、がん細胞、がん遺伝子… そんな微細な細部の観察から 人間存在、人間関係、社会、そして宇宙の写し絵であると観る。 樋野先生の提示されている世界観には ただただ すごいなあと思って、先生と一緒に 内省の旅をするかのように お話を聴かせていただきました。扇に例えたりと、あらゆる事物や事象から 象徴や本質を見てとる、この外側と内側とを 縦横無尽に行き来するイメージ。  そして内村鑑三(1861-1930)、マザー・テレサ(1910-1997)、など多くの先人方の 選りすぐりの珠玉の言葉からは 大切なことを つい忘れてしまい 流されるように 生きていることに はっと立ち止まらせる、そんな気づきを得ました。そして大いなる赦しと 愛に守られている感覚、そこから具体的行動へと 鼓舞する力が 湧き起こります。 --- 尺取り虫のような動きで 歩んでいくというのが 腑に落ちました。」、

「病理学で、がん細胞と対話してきたからこそ、思いを話す場が 必要と感じられたのかもと 思いました。  所々に、心に沁みる言葉もあり、先生の慈愛を感じました。」

との 病理学者としての「リアルな人間関係の意義」を指摘して頂いた。  本当に有意義な時であった。

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