第120回 内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄 〜 知識・識別力・見分ける 〜


 『夏の坂道』発刊記念シンポジウム「南原繁の青春と戦後改革 〜 著者とブック・トーク 〜」が学士会館で開催された。第1部は、作家の村木嵐氏と東京大学社会科学研究所教授の宇野重規先生との対談、第2部は、パネル・ディスカッション「『夏の坂道』をめぐって」であった。コーディネータ・パネリストの真摯な読書感と、フロアとの質疑応答が行われた。多数の参加者であった。絶対的なる平和国家は、「すべて その存在の意味を認められ、すべての その価値を発揮する」であろう。まさに、身体の構造であり、生命現象である。「彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国と国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない。」(イザヤ2章4節)が、基本理念であろう。


 筆者は、「夏の坂道シンポジウム実行委員長」として、閉会挨拶で、「内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄の時代の流れ」を語った。懇親会も、冗談の『NHK大河ドラマ「夏の坂道 〜 内村鑑三、新渡戸稲造、南原繁、矢内原忠雄 〜」』で、大いに盛り上がった。テーマは、「1)真の知識 2)あらゆる識別力 3)真にすぐれたものを見分ける」である。本当に実現したら、歴史的大事業であろう。「冗談を実現する人物」の時代的出番であろう!『夏の坂道』の6ページの「そうですよ、繁さん。お月様は いつもごらんになっていますよ。だから 人は悪いことをしてはいけません。昼のお日様と夜のお月様に 恥ずかしくないように、繁さんも立派な大人にならなければね」が、筆者の幼年時代の原点回帰である。無医村で育った 筆者の幼児期、母親の背におわれて 隣村の診療所に行ったことが、鮮明に蘇った。筆者の叔父達は、第二次世界大戦で戦死し、末っ子の母が、我が家を継いだ。その故に祖父が「ひの おきお = 火を興す = Origin of fire」と筆者を名付けたと 育てられた。

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