第103回 悩みを対話を介して解消する 〜 人類の大きな課題 〜

 「東京医療生活協同組合 新渡戸記念中野総合病院 がん哲学外来に赴いた。
 『2019年4月より、本館「新渡戸稲造記念センター」にて、樋野興夫 センター長による「がん哲学外来」が始まりました。「がん哲学外来」は、がんに まつわる様々な悩みを対話を介して解消する外来です。』と紹介されている。今回の面談も、大変、有意義な出会いが与えられた。「東京医療生活協同組合 新渡戸記念中野総合病院」、1932年 新渡戸稲造 (1862-1933)、賀川豊彦(1888-1960)らによって創設され新渡戸が 初代理事長を務めた「東京医療生活協同組合 新渡戸記念中野総合病院」には、『21世紀の新渡戸とならん』(2003 初版)を出し、重版を重ね、2018年に 改訂版、2019年には 英語版(I Want to Be the 21st Century Inazo Nitobe)が発行された 筆者には、特別な思いがある。中野サンプラザで、2019年8月18日「新渡戸稲造記念センター」開設記念 シンポジウムが開催される。乞うご期待である。

 2019 年度 AMED 糖鎖創薬事業[5][6]合同分科会【事業名】次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業【分担研究開発課題名】発見された糖鎖標的の創薬意義解明のための技術開発」に出席した(順天堂大学に於いて)。「これまでの成果と今年度の達成目標・最終目標」が、発表された。非常に、「純度の高い専門性」であり、大いに勉強になった。日々勉強である。筆者らのチームは、グライコプロテオームによる 中皮腫の診断と治療」について発表した。中皮細胞は、胸膜腔、心膜腔、腹膜腔の内腔面を裏打ちする上皮様細胞で、中皮腫は、中皮細胞を起源として生じる悪性腫瘍で、患者数は今後も増加すると予測されている。中皮腫には、上皮型肉腫型に大別される。筆者らは、上皮型マーカーを発見したが、肉腫型の特異的マーカーは、全世界、まだ確立されていない。「アスベストによる環境発がん」である「中皮腫の発症前診断と新規治療法の開発」は、人類の大きな課題でもある。


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