第68回 公開シンポジウム『がん教育を考える 〜医療機関と学校の連携〜』
公開シンポジウム『がん教育を考える 〜医療機関と学校の連携〜』(主催:文京区教育委員会、文京区青少年プラザホールに於いて)に出席した(添付)。筆者は、パネルディスカッションの司会をする機会が与えられた。参加者は、小学校教員・管理職・区民・保護者・医療関係者と多岐にわたり、多くのアンケート回答も寄せられ大いに感動した。大変実り多きシンポジウムとなった。
『命の教育はあっても、「死に対する教育は行われていない」この言葉にはっとさせられました。』
『「がん教育」とは心の教育ですね。2人に1人ががんにかかる時代、いつかは自分ががんになると思うと、小さい頃に「がん教育」を受けていた方がいいのだと思う。』
『治療で治すことだけでなく「その人らしく生きられる医療」、「生」だけでなく「死」を考える場(教育の場)がもっと必要だと痛感しました。』
『「がん教育」は子供だけでなく、教員(学校の先生)、親達が一緒に受けるものだと つくづく感じました。』
『本日の講演を伺って、キャリア教育(生き方教育)の一教材として導入することが 可能であると感じました。』
『医療の現場から、教育に対していろいろと思うところが出てきますが、それを伝える接点がありませんでした。今回、文京区という限られた地域での接点でしたが、樋野先生がおっしゃるように文京区モデルとして、他の地域にも広げることができれば、と思っています。』
などのコメントをいただいた。
「文京区モデル」として『がん教育 〜 医療者の2つの使命:純度の高い専門性と社会的包容力 〜』の全国行脚の時代的展開になる予感がする。
「がん教育」の5箇条を挙げる。
1.「がんも 単なる個性である」社会構築を目指す
2.「病気であっても 病人でない」社会構築を目指す
3.「Ouality of life」から「Ouality of Death」への転換
4.『あなたは そこにいるだけで 価値ある存在』(KADOKAWA発行)
5.「人生から 期待される生き方」(主婦の友社発行)