第41回  新刊『生きる力を引き出す 寄り添い方』(青春出版社 発行)出版記念講演会

 常陸宮殿下 ご臨席の、「2018年 比較腫瘍学常陸宮賞」授賞式(クラブ関東にて)に参列した。今年の受賞者は、中川原 章博士(佐賀県医療センター好生館理事長)で、受賞講演「神経芽腫の自然退縮の機序解明とヒト新規進化遺伝子産物N-CYMの発見」を拝聴した。筆者は、中川原章先生とは、アメリカ時代の恩師のAlfred G Knudson博士夫妻の「遺伝性小児癌の学問」を通して良き知り合いになり、『癌遺伝学の夜明け』(2002年)と題した共著を出版した。佐賀県医療センター 好生館にも講演で訪問したこともある。

 癌研時代からの知人の霞 富士雄先生が会長を務めた第44回お茶の水乳腺研究会(東京ガーデンパレスにて)に出席した。今回は、筆者は代表世話人を仰せつかった。斎藤光江先生の司会による西原広史先生(慶應大学腫瘍センター 特任教授)の講演『乳癌に関するゲノム異常 〜プレシジョンメディシン 〜』と、筆者の司会による中村清吾先生(昭和大学医学部外科学講座 乳腺外科学部門教授)の講演『若年性乳がんの診断と治療』であった。会場は満席であった。

 「がん哲学外来10周年記念 矢内原忠雄記念 本郷通りカフェ」(ゆい訪問看護ステーションにて)赴いた。思えば、 2008年大学での「がん哲学外来」から街の中に出て「がん哲学外来カフェ」を展開したのは、東大総長を終えた矢内原忠雄(1893~1961年)が胃癌となり、夢果たせなかった想いを込めて、始めたものである。あれから10年の月日が経つ。筆者には、特別な思いがある。

 新刊『生きる力を引き出す 寄り添い方』(青春出版社 発行)の「がん哲学外来10周年 出版記念講演会」(お茶の水OCCにて)が、主催:お茶の水メディカル・カフェ in OCC / 青春出版社;協賛のもと、CLC・BOOKS お茶の水店で、開催された。榊原 寛OCC副理事長の司会のもと、筆者は、1.『「がん哲学外来」創設当初の思い』、2.『10周年を迎えた今、思うこと』、3.『変わりつつある「がん」のイメージ…… がんは治る病気になってきた』、4.『「空っぽの器」…… メディカル・カフェの力』、5.『「傷つける会話」と「癒す対話」……家族やサポートする人へのメッセージ』を語った。会場は、多数の参加者で大いに感動した。翌朝の毎日新聞にも大きな広告が、掲載されていた。




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