第23回 新訂版『われ21世紀の新渡戸とならん』〜「21世紀の知的協力委員会」再興〜

今度、 『 われ 21世紀 の新渡戸とならん 』の改定版が、発行される運びとなった。 『 がん哲学外来の提唱者、順天堂大学医学部教授の樋野興夫(ひの・おきお)氏の『 われ 21 世紀 の新渡戸とならん 』( 2003 年、イーグレープ)が、 15 年ぶりに装いも新たに再刊された。本書を出版した後、数々の著作を世に送り出してきた樋野氏。 100 ページに満たない短い書でありながらも、新渡戸稲造をはじめ、南原繁や内村鑑三、矢内原忠雄といった明治以降の日本を切り拓(ひら)いたキリスト者たちの生き様から 、いつの時代も色あせることのない、人生を生き抜くためのヒントを伝える。新訂版は、新たに「序文」と「おわりに」が加えられ、「陣営の外へ」「開いた扇の要」「楕円形の心」「日本肝臓論」など、旧版同様 2 話の構成。各話とも、持ち前のユニークな視点から、樋野氏が独特な語り口でつづる。 3 月 29 日(木)には、東京都千代田区のお茶の水クリスチャン・センター 8 階 チャペルで、出版記念の記者会見と講演会が開催される。時間は午後 1 時~ 4 時で、詳細は後日発表される。』 と紹介されている。感激した。 『おわりに』には、『 「日本国のあるべき姿」として「日本肝臓論」を展開している。日本国=肝臓という「再生」論に、行き詰まりの日本を打開する具体的なイメージが獲得されよう。人間の身体と臓器、組織、細胞の役割分担とお互いの非連続性の中の連続性、そして、傷害時における全体的な「いたわり」の理解は、世界、国家、民族、人間の在り方への深い洞察へと誘うのであろう。昔って新渡戸稲造は 国際連盟事務次長時代に、「知的協力委員会」を構成し知的対話を行った。そのメンバー中には、当時の最高の頭脳を代表するアインシュタイン、キュリー夫人もいたことは特記すべきことである。今こそ国際貢献として「21世紀の知的協力委員会」の再興の時である。「時代を動かすリーダーの清々しい胆力」としての「人間の知恵と洞察とともに、自由にして勇気ある行動」(南原繁著の「新渡戸稲造先生」より)の文章が思い出される今日この頃である。』 である と追記した。広告チラシに...