第13回 国際教養人の育成〜「30年先を明日の如く」語る「胆力と先見性」〜

 九州大学病院がんセンター 市民公開講座『がん  どう向き合うか  一緒に考えてみませんか 〜』(九州大学百年講堂 大ホール)に招待された。司会進行:山田 舞先生(九大大学 乳腺外科)のもと、石橋達朗先生(九州大学病院 病院長)の『開会の挨拶』、外須美夫先生(九州大学病院 麻酔科蘇生科 教授)の座長による岡本 勇先生(九州大学病院 呼吸器科)のご講演『肺がんどう向き合うか 〜診断と治療の最前線 〜』の後、石橋達朗先生が座長をして下さり、筆者は、『がん生きる哲学』を講演する機会が与えられた。水元一博先生(九州大学病院 がんセンター長)の『閉会の挨拶』で終えた。大変充実した時であった。会場で、新刊『がんばりすぎない 悲しみすぎない』(講談社)のサインもした。『がん哲学外来・カフェ in 九州大学病院』が、開設される予感がする。

 聴講されていた「福岡ホスピスの会」&『がん哲学外来「ぬくみカフェ」』を主催されている皆様と、空港でお茶をのみながら楽しい一時を持った。福岡での複数の学会が重なり、行きの羽田空港では友人の医師、帰りの福岡空港では順天堂大学の医師にも偶然にお逢いし、楽しい有意義な雑談の時間を持った。

 筆者は、往復の飛行機の中で、南原繁シンポで出会った『矢内原忠雄  先生と知識人の使命 〜』(赤江達也著;岩波新書を拝読し、『一般教養』について静思した。『一般教養』の目的は、『「異なる専門分野を総合する力」、「知的弾力性のある人物」の育成』とある。『南原繁は東京大学の「教養学部」の「生みの親」、 矢内原忠雄は「教養学科の「生みの親」』 と書かれている。
 戦後東大総長を務めた「南原繁・矢内原忠雄」の理念は、筆者にとって、基軸となる、人生の出会いでもある。『矢内原忠雄記念  本郷通りカフェ 〜』(ゆい訪問看護ステーションに於いて)が、定期的に開催されている所以でもある。

 順天堂大学で新設された「国際教養学部」の教授(併任)を仰せつかっている筆者にとって、「国際教養を考える日々でもある。「古き歴史と日新の科学」を踏まえ「新鮮なインパクト」を与える、『「30年先を明日の如く」語る「胆力と先見性」』を持つ「国際教養人の育成」は、時代的要請ではなかろうか!



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