第4回 『人の顔を輝かし、その顔の固さを和らげる』〜人生は出会い 〜

 島根大学医学部 3年生の「病理総論の講義に赴いた(出雲市)。病理学の教授からは「学生の感想もたくさんありました。いずれも先生の講義に感銘を受けたというものです。」と、心温まる励ましのメールが届いた。講義に先だって、島根県大田市立病院の医師、臨床研修推進室の方と面談した。今年10月「出張指導」の依頼を受けた。前夜、故郷に帰郷した。翌朝、既に廃校になった『鵜鷺中学校』で、地元の人、同級生と「鵜鷺メディカル・ヴィレッジ」構想について語り合った。その後、姉と母(94歳)が、車で、島根大学医学部病院まで、送ってくれた。車の中から、涙を流しながら、手を振る母の姿は、まさに『人の顔を輝かし、その顔の固さを和らげる。』(伝道者の書8章1節)である。

 文京区立 汐見小学校 6年生に「がん教育」の授業の機会が与えられた。1人も寝る生徒もなく、多数の質問もあり、お母さん達も、参観されていた。筆者の
『鵜鷺小学校』(廃校)時代を語った。まさに、「Boys be ambitious !少年よ 大志を抱け!)である。筆者の最初の本われ 21世紀の 新渡戸とならん!(2003年)の『われ 21世紀の 新渡戸とならん 新装改訂版』が、来年、再販される様である。驚きである。自分の思いを越えて、時は進むことを痛感する。

 週末、広島で講演「がん哲学外来  人生は出会い (三滝グリーンチャペルに於いて)の機会が与えられた。台風の進路と逆方向で、まさに「人生いばらの道にもかかわらず 宴会」の心境であった。広島大学医学生も聴講し、広島在住の姉夫妻も来て下さり、久しぶりの再会は嬉しかった。充実した時であった。『あなたがたが わたしを選んだのではありません。わたしが あなたがたを選び、あなたがたを任命したのです。それは、あなたがたが行って実を結び、そのあなたがたの実が残るためであり、 』(ヨハネ15章16節)が、甦った。
 筆者の新刊『がんばりすぎない、悲しみすぎなない。』(講談社)を購入された方もあり、会場でサインをした。「すぎない」は、まさに、『あなたは正しすぎてはならない。知恵ありすぎてはならない。−− 悪すぎでもならない。愚かすぎてもいけない。』(伝道者の書71617節)であろう。日々、学びである。

ペンタス

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